「農奴解放記念日」という皮肉な名前がついた中国政府のチベット支配を正当化する超クリエイティブなプロパガンダ「記念日」がとうとうやってきました。
だまっちゃいねーぜ!!
国連本部前から中国領事館の42丁目横断マーチが。300−400人集まっていたかな。
今回のプロテストはすごい。Regional TYCが考えて、とてもドラマティックなマーチをして、通行人の目を釘付けにした。
なんと、55人が囚人のユニフォームを着て、10人が中国軍のユニフォームを着て、道中ずっとマーチを率いていたのだ。
囚人は、本当に囚人らしく下を向いて歩き、時折「フリーチベット!」と叫ぶと、軍人がよってきて、棒で殴ったり、蹴ったりされる。
この為に、ボランティアたちが一人5枚ずつ、ミシンで囚人服をほとんど徹夜で縫って準備したのだ!
こんな感じで、手錠もしていました。
ふだんは結構笑ったり、おしゃべりしたりのマーチも、今日は「ガムかまない、おしゃべりしない、携帯電話使用しない」などの厳しいルールが設けられたので、皆神妙な表情。見ている方も、ただごとではないことが、伝わるのです。
なんと、3人のチベットの元政治囚が先頭に立ちました。
左から、元尼僧のチョイン・クンサンさん(4年)、ガワン・サンドルさん(11年)、ペンパ・ツェリンさん(3年)
皆さん、つらい思い出もあるとは思いますが、自ら歩かせて欲しい、とおっしゃったそうです。
顔には血のあとがあり、首にはチベットの政治囚の名前と顔がついた札をかけています。
マーチ中、上の3人がどのようなことを考えていたのか、どんな思いで今、この自由の国アメリカの、資本主義の聖地のような、このタイムス・スクエアの地面を囚人服を着て歩いているのか…
それをずっと、私は考えていた。
この囚人服はガワン・サンドルさんが、生地屋まで一緒に買い出しに行き、デザインを書いて渡したそう。
彼らが買った紺色の生地はとても薄い、一番安いポリエステルだったけれど、実際のものはもっと品質が悪かった、と彼女は言っていたのだそうだ。
そして、この「中国軍」の「演技」がすごかった…完璧に役になりきり、中国語で「歩け!」とか号令をかけています。
そして、「フリーチベット!」と叫ぶと、飛んで来て殴りだす。棒は紙でできているとはいえ、音がぼこぼこするし、沿道のアメリカ人たちは最初なにが起こっているか分からなくて、「ストーーーップ!」と叫んだり、泣き出す老人女性もいたりで、異様な雰囲気があった。
こうやって、ぼこぼこにされて、道に崩れ落ちたりも何度も、、、
しかし、友人は崩れ落ちたとたん、後ろから不意に「急所」に蹴りを入れられ、目の前がまっくらになった、、、だけど、がんばって歩き続けた、と言っていました。
…生傷もたえない迫真の演技なのです。
もちろん、彼ら3人を演技をしている「中国軍」は棒でたたいたりしないのだけれど、それが逆に生々しかった。
3人の後には、尼僧と僧が続きます…そして、囚人たち。
中国領事館では、またまた、屋根の上に3人くらい職員が出ていて、遠巻きにプロテストをビデオ撮影していた。
アメリカという自由の国で「演技」だと分かっていても、胸がえぐられる思いがするのに、チベット内ではどうなのだろう、と思うと本当に恐ろしくなった。
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2009年3月28日土曜日
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1 件のコメント:
このアピール、凄い迫力ありそうですね。「ガムかまない」というルールがアメリカっぽくて、ちょっと微笑みました(笑)
囚人がどういう扱いを受けているかという再現ドラマは、昨年ダラムサラのTIPAホールでも行われていました。大勢が集まって、真剣に見入っていた。
東京でもやってみたいですね、こういうの。
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