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    2009年12月8日火曜日

    四川省でテンジン・デレク再審を呼びかけるデモで数十人が拘束される


    Tibetans protest over jailed monk in southwest China
    中国西南部でチベット人が投獄された僧のために抗議活動


    The Associated Press

    Date: Tuesday Dec. 8, 2009 6:30 AM ET

    北京ー西中国のチベット居住区で、中国当局によって投獄されたチベット独立活動をしていた僧侶への再審を呼びかけた、いくつかの抗議活動が行われ、警備が強化されている。

    名前を出すことを拒んだ、地域の警察官によると、四川省の Yajiang郡のチベット人たちは土曜日と日曜日にハンガーストライキを行った。彼は、何人がストライキに加わっていたのかを言わず、火曜日にストライキは終わっている、とつけ加えた。

    2008年3月にチベットコミュ二ティー全体で広がった中国支配に対する抗議活動で、緊張状態がすでに広がっていた地域に、さらなるテンションが増加している。それ以来、大人数の治安部隊がこの地域に駐屯し、外国人記者のアクセスもしばしば禁じられている状態だった。

    土曜日からYajiang郡では武器を持った警察や軍隊が、沢山の建物の前に配置されていると、Yajiang スーパーマーケットで、Yuという名前を使った女性が言った。

    Yuによると、数十の保安部隊が道をパトロールし、人々の往来をモニターするためいくつかのチェックポイントが儲けられた、という。彼女はチベット僧と居住者たちが最近、抗議活動を行ったと聞いたという。

    この証言は、北京在住のYajiang郡に友人がいるチベット人の証言と一致している。名前を出すことを拒んだこの女性は地域の住人が60人から70人がこの抗議活動中に拘束されたと、言われたという。地域の警察は拘束に関するコメントを拒み、否定した。

    北京在住の女性が言うには、2002年に爆弾をしかけ、1人を殺害した件に関わっているとされ、死刑宣告をだされたが、現在は終身刑に減刑されたテンジン・デレク・リンポチェの再審を呼びかけるため、チベット人たちは抗議活動をしていたという。





    テンジン・デレクは、中国からの移住者が西四川省のチベット居住区に入って来て、チベット文化と宗教が危機に瀕していた頃、これらの擁護者として評価されていた。

    テンジン・デレクの5人の家族が、再審を求める3万人の名前や指紋が記されていた署名用紙をを持って最近北京を訪れたが、四川省に戻るように強いられた、と先出の女性は言う。その後彼らは四川省の首都の成都の裁判所に行き、刑務所に僧を訪問する許可を申請していたが、申請がおりたかどうかははっきりしていない、と彼女は言った。

    中国支配に対するチベット人の憤りは、宗教的自由の制限と、大多数をしめる漢民族移住者との資源に対する競争によって火がつけられている。政府は、チベット少数民族居住区の暮らしを向上させるために多額を用い、チベット人の権利を尊重していると言う。

    ======

    テンジン・デレク・リンポチェ釈放キャンペーン署名はこちら!!

    2009年11月15日日曜日

    映画「2012」とチベットコネクション

    先日ポストした、集会の模様、8陣さんがビデオにしてyoutubeに出ています。

    人は少なそうでしたが、この集会があるのとないのとでは、まったく違うと思います。主催者の龍村さんと久保さん、ご苦労様です。




    別件ですが、昨日世界終焉を描く映画、「2012」を見てきました。
    友達に誘われて、おもーい腰をあげて見に行ったのだけれど、これが、ホラー映画より怖かった、、、客席に釘付けよ。
    ストーリーは超娯楽大作家族向けで、あたること間違いない。ある意味で、超ハリウッド映画なんだけれど、ポスターには雪山にぽつんと立つチベット僧の後ろ姿が描かれているので、気になってはいたのだ。

    2012年に地球の軸が北極と南極と変わるため、地球は大洪水になり、文明が滅びていく。実は中国が世界と共同で「世界の屋根」チベットに秘密基地を作っていて、そこから限定された人のみが「宇宙船」で脱出できる、、、売れない物書きで、バツイチ男である、John Cusack演じるJacksonが、元妻と子供たちを救うために、、、というプロット。(ネタばれになるから書かない)
    アメリカ合衆国が主体となっているので、ものすごくアメリカーンな「俺、俺」主義的につくられているのだけれど、それさえ理解してあげれば、あまりにもこの洪水に世界がのまれていくグラフィックがすごいし、2012年がさしせまり、あらゆることが噂されてきた現在この映画を見るのは、ある意味でリアル。



    でも、ね。

    チベットが出てくるのだけれど、サイアクなのが、チベット人たちのダイアローグの発音がめちゃくちゃで、かつ、中国人が演じていること!!!それにチベットの舞台セットがなんか、ハリボテで、とりあえずルンタをつけまくっている。

    あと、でてくるチベット人の描写が、かなり偏っていて、「モモラ」(おばあさん)と呼ばれる女性は、鶏を屠殺していたりする。

    一瞬、チベット人たちはチベット語をちゃんとしゃべっているように思えたのだけれど、違った。彼らはきっと、チベット語が英語読みで書かれた台本を渡され ていて、それを「チベット語発音トレイナー」がいないまま撮影したのよ。だから、ところどころはあっているのだけれど、文章になると「は?」ということ に。一緒にいったチベット人の友人は怒りに震えて、終いにはあきれて笑っていた。

    むかし、ハリウッド映画で日本が舞台になると、めちゃくちゃな日本語を喋るアジア人や、あまりにも文化的に倒錯したセットがあったよね。もう、「あちゃー」と日本人としては頭を抱えてしまったのを、覚えている?
    でも、それと全く同じ。

    でも、それはチベット人だけでなく、インド人のキャラも。
    インド人の科学者がアメリカと共同で地殻変動のリサーチを行っているのだけれども、このキャラの役者もボリウッドづけの私ならすぐ分るフェイクなインド人アクセントで英語をしゃべっている。それに、ぽつっとヒンドゥー語をしゃべるのだけれど、そのヒンドゥー語もヤバい、、、

    チベット文化を台無しにして、踏み台にしてまで、この娯楽作品を作るハリウッド、その根性がすごい。
    FACEBOOKを利用して、キャンペーンをしてハリウッドを「教育」したほうがいいと思われます。

    あと、「宇宙船」のステーションに公安のマークが沢山あったのも気になりました。

    2009年11月11日水曜日

    オバマ大統領訪中に際し、チベット問題の早期解決を嘆願する緊急集会

    日本でもチベットのことが心配されていると、オバマさんに北京で伝えてもらうのはとてもとても重要なことだと思います。
    なにか起こるか、と思っていたら以下の集会のお知らせが!!!

    この8陣デザインさんの素晴らしいデザインのチラシを持って集会へ行ってみては?

    ここからダウンロード

    日本からの声を北京へ運んでもらうんだー! 
    以下告知!

    ーーーーーー
    オバマ大統領訪中に際し、チベット問題の早期解決を嘆願する緊急集会

    アメリカ合衆国バラク・オバマ大統領のこの度の訪中では、中国胡錦涛総書記をはじめ、中国政府首脳陣との会談が予定されています。この首脳会談では米中経済の発展を主軸に友好関係を強固にしてゆこうとするものです。

    チ ベット問題の早期解決を願うチベット・サポーターズ・イン・ジャパンと在日チベット人コミュニティは、ノーベル平和賞を受賞されるオバマ大統領に心から敬 意を表するとともに、米中首脳会談においてチベット問題について言及していただきたく、嘆願書を米国大使館経由にてオバマ大統領にお送りしました。

    この度の緊急集会では、嘆願書がオバマ大統領に確実に届くことを祈念し、アピールを行うものです。皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。

    日時 

       2009年11月13日(金)

       13:00集合

       13:30集会開始

       14:30解散


    場所 

       明治公園(東京都新宿区霞ヶ丘町)


    アクセス 

       JR「千駄ヶ谷」駅下車 徒歩3分 地下鉄大江戸線「国立競技場」駅下車 徒歩2分

    スローガン 

         Predident Obama, Welcome to JAPAN. Please don’t forget Human Rights and TIBET !!

    集会では、手紙の内容を読み上げるとともに、シュプレヒコールを行います。

    この模様は、チベットニュースを伝えるphayul.comや、各メディアを通じて情報発信されます。チベット旗やプラカードをお持ちの方は、ご持参のうえ、お集りください。

    なお、13日はオバマ大統領訪日にあたり、厳戒警備が行われておりますので沿道行進は行いません。あしからずご了承ください。

    2009年10月27日火曜日

    Antichrist

    備忘録として。

    注:長くなります。とりとめもない文章です。

    週末、Lars von Trier の新作Antichristを見た。

    Larsといやあ、私にとっては「キングダム」なんだけれど、あれは大学時代に友達と二人できゃーきゃー怖がりながら、一夜を明かして見た経験がある。怖いのだけれど、次のビデオをどうしても借りなきゃ、って言って、夜中にレンタルビデオ屋まで車を走らせたのだった。

    その後、Breaking the Waves、The Idiotsとか、Dancer in the Darkとか、ありましたね。Manderlayは見ていないなあ。
    彼の作品はそれなりに見て来ているけれど、今ひとつ、好きになれなかった。彼は人が「好きだわー」という映画作りをする人ではないし、雪の下の炎の映画の編集をやってくれたミリツァみたいに、「大ファンなんです♡」とは断じて思わない。

    で、Antichrist、今まで以上にショックバリュー抜群で、嫌いになろうと思えば、なれる要素は沢山あるのだけれど、あまりに映像がきれいなのと(もうこの世のものではないくらいきれい。撮影監督はスラムドッグ・ミリオネアをやった人で、LarsとはDogvilleから組んでいる人)、内容がもう映画に描かれる人間性の普遍をゆうに超えているので、ぜんぜん忘れられないんだ。
    だから、今までで一番好きなラースの作品だったのかもしれない。他に映画を観てこんな体験をしたことないので、あえて好きだ、と言っているのかもしれないが。

    で、次の朝7時まで眠れなかった…

    セルジュとジェーン・バーキンの娘の、フランス女優のシャーロット・ゲンスブールと、プラトーンやあるいは、「スパイダーマンの友達のパパ」のウィリアム・デフォーが夫婦役として出てくるのだけれども、彼らはきちんとヌードで、もう考えられないくらい、例えば、後ろの席の女の子があまりに驚いて悲鳴をあげて私の椅子を何度も蹴りあげたり、途中で劇場を出て行くひとが数人でるくらい(みんなトイレにたち、戻って来てはいたが)、ショッキングなストーリー展開なんです。
    夫婦の話なんだけれど、サスペンスのある、ヨーロッパ的なシンボリズムと悲劇に満ちあふれた映画、ともいうべきなのだろうか。ま、下にトレイラーを貼付けるから、それで。勇気と好奇心があれば、是非、見に行ってください!

    ま、タイトル自体があれですね。
    ちなみにアンチキリストは百科事典マイペディアによると: 〈キリストの敵〉の意で、ギリシア語ではAntichristos。世界終末のキリストの再臨前に出現して教会迫害したり世を惑わす偽預言者,異端悪魔などをいう。《ヨハネの黙示録》(13:18)の数666はその象徴

    Larsはずーっと鬱病を患っていて、この映画は自分の認識療法の一環として制作したという。私は彼のことを今まで、人に自分の狂気をシェアするのが好きな人だな、ちょっと行き過ぎ、と思っていたのだけれど、ここまでいくと、応援したくなる。私の心が広くなったのか、あるいは、Antichristが本当に人の嗜好を変えてしまうほどのポテンシャルを持っているのか、分らないが、(多分両方)天才というのは、こういう人のためにある言葉なんだなあ、と。

    ちなみに、カンヌ映画祭での記者会見では映画にあまりに腹を立てたある記者に「一体どういうつもりでこの映画を作ったのか、弁明しろ!」と言われて、「弁明?」と怪訝そうな顔をし、そのあとに「弁明もなにも、私は世界中で一番の映画監督だから」と言いのけた。

    Antichrist - Chaos Reigns at the Cannes Film Festival 2009 from Zentropa on Vimeo.



    弁明なんてさせるな、アホ!と言いたい。それだけ話題になったと言うこと。

    このあとネット上で音声インタビューを聞いたが、これはイギリスとの電話インタビューだった。彼の声やトーンがあまりにも「ふつう」で共感さえも感じたくらい。全うな狂気。
    今までいかにひどい鬱病に苦しんできていて、この作品はセラピーだったか、完全に治ることは絶対にないだろうけれど、病状はいくらか改善している、という話。あと、若い時にいろいろやったシャーマニズムの儀式中の(はい、色々お飲みになったそうです)経験も元になっているのだ、と言っていた。インタビュアーの「本当に自分が世界で一番の映画監督だと思うんですか?」という質問にも、「その通りです」と答えいていた。
    あっぱれ! 半ば正しいかもしれない。

    シャーロットはインタビューで自分がLarsを演じている気がした、と言っていたし、ウィリアムはあまりにもLarsの具合が悪くて現場で監督できずに、別室からモニターを見ながら監督をすることもあった、彼が撮影しているときの鬱の具合は本当にあまり良くなかった、と言っていた。

    前の作品で主演したBjorkもNicole Kidmanも、二人ともLarsと喧嘩して大変だったらしいし、ことBjorkに関しては、途中で撮影を飛び出して、二度と女優をやらない、と言ったそうだ。こういう人と、仕事をするのは多分魂を使い切ることだと思う。しかも俳優は身体全体で応じなくてはならない… 信じられない世界。

    とにかく、映画が終わり、友達がトイレに行ったので私は外に出て来た。外に出たら、編集者のミリツァが友人たちと一緒に立っている。偶然。私が何かを言うまでもなく、こちらの顔を見たら、挨拶もなしに、「言わないで! なんにも言わないで! 聞きたくない! これから、見るのだから!」 
    「ああ、そう、言わないよ」と言おうにも、ぎゃーぎゃー言われて口も聞けない。とにかく、私は映画のショックでまだ身体が震えているし、誰かとコミュニケーションをとりたい状態なのに、まともに話しもできやしない。

    ミリツァはそのまま友人と映画館に吸い込まれていった。友達がトイレから出て来て、「困ったね、お腹すいているけれど、すいていないね、スゴい映画だったね」といいながら、ギリシャレストランに行き、強めのお酒を頼む。やっと、まともに考察が述べられそうな気配ではあったが、「いやー」「すごいねー」「天才だねー」「狂ってるねー」と会話して、食事もやはり食べた。
    1時半までほっつき歩き、帰宅。

    私は朝7時までどうにも寝れなかったし(映画だけのことじゃないのかもだけれど)、翌日はその友人も、ミリツァからも両方「この映画が忘れられない」というメールがあった。

    はー。 ひとつの映画に、これだけ肉体で反応するって、そういう経験ってすごいね。改めて映画は芸術なのだ、と感じる。

    二度と見ない、と思ったけれど、また見ても良いとすら、今はそう思える。

    David Lynchはところで、最近どうしているのだろう。

    Lars von Trier's Antichrist - Official Trailer from Zentropa on Vimeo.

    中国側からチベット人二人の死刑を確認

    今回の死刑の件でイギリスの外務省から、中国大使館から事情を聞き出し、ロヤックとロブサンの二人の処刑は確認されたらしいが、他の二人については、単なる噂でまだ「処刑されていない」という情報が出て来ていることが、昨日、ロンドンの若松さん経由で分りました。今日起きたら、いくつか記事がでていて、ワシントンポスト、APなどもあったけれど、イギリスガーディアンのが一番短くて、正確な気がしたので、ここに置いておきます。取り急ぎ。

    Guardianより China confirms two Tibet Executions (中国、チベット人二人の死刑執行を正式発表)

    Jonathan Watts in Beijing and agencies
    guardian.co.uk, Tuesday 27 October 2009 11.48 GMT

    二人のチベット人が放火の罪でラサで死刑になり、この地域では6年ぶりの司法による殺人が執り行われた。中国政府は、ラサの去年の騒動の最中、放火で死傷者を出したとして、二人のチベット人を死刑にしたと正式発表した。

    外務省のスポークスパーソン、Ma Zhaoxuによると、二人の男性が死刑にされ、それ以上の情報は提供しなかった。海外のチベット人団体によると、この二人はロブサン・ギャルツェンとロヤックだという。

    (省略)

    アメリカ資本のラジオ自由アジアによると、ロブサン・ギャルツェンは死刑の前に母親との面会を許可された。「なにも言うことはない。子供の面倒をしっかり見てほしいと言うことと、学校に行かせてほしい」ということくらいだ。」

    チベットキャンペーングループ、「フリーチベット」によると、先週の木曜日に報じられたもう二人の死刑については、まだ確認できていない、という。

    英国外務省のIvan Lewis大臣は、この死刑を非難した。「我々は中国が去年のチベットで起きた騒乱で、責任あるものたちに罪を与える権利を敬っている」

    「しかしながら、イギリスはいかなる事情であろうと、死刑に反対を唱え、この件に関しては、それなりの司法配慮がなされていない、と、かねがね我々の懸念を表明してきた」彼は言った。

    ーーー以上

    英国外務省のIvan Lewis大臣の声明内容全文 (イギリス外務省のサイトより)

    'I condemn the recent executions in Lhasa of two Tibetans, Mr Lobsang Gyaltsen and Mr Loyak. We respect China's right to bring those responsible for the violence in Tibet last year to justice. But the UK opposes the death penalty in all circumstances, and we have consistently raised our concerns about lack of due process in these cases in particular.

    I expressed my deep concern about these cases during my visit to Tibet in September and urged the authorities not to carry out the death sentence. We have also raised these concerns through the European Union.

    I call on China to review urgently the cases of those who remain under sentence of death for their alleged involvement in last year’s unrest.'

    以下和訳 (訳は若松さんのメールより):

    「先日ラサで行われたLobsang Gyaltsen氏と Loyak氏、両名に対する 処刑について強い遺憾の意を表明する。
    昨年のチベットで起きた、暴力行為を働いたものを裁く中国の権利は認めるが、イギリスはどのような事情であろうとも死刑に対し反対を唱える。また今回の件については、適当な司法配慮に欠けていることに対し、継続的に懸念を表明してきた。

    9月のチベット訪問の際にも、これらの件について強い懸念を表明し、当局に対し死刑執行を取りやめるよう要請した。欧州議会を通しても同様の懸念が中国に対し上げられている。

    中国に対し、昨年の動乱に介入した容疑で、現在死刑を宣告されているもの全ての再調査を緊急に行う要請をする。」

    ーーー

    イギリスが腰をあげている訳だから、日本もがんばってもらわないと!引き続き、こちらで意見書を送ってください。

    外務省への意見はこちらから
    内閣総理大臣への意見はこちらから


    2009年10月24日土曜日

    チベット人死刑執行の記事 NYTimes


    Group Says China Has Executed 4 for Roles in Tibet Riots
    チベット騒乱との関わりで中国が4人を死刑執行した、と関連団体


    Published: October 23, 2009
    NY TIMES

    インドのチベット亡命グループによると、中国当局は去年チベットをゆさぶった騒乱に関わったとして4人を死刑執行したという。

    チベット人権民主センターによると、チベットの首都ラサで放火して7人を死亡させたとの罪で裁判にかけられ、有罪判決を下された6ヶ月後の火曜日に4人は死刑にされたという。

    漢民族移住者に向けられた2008年の暴動では少なくとも18人が死亡したとされる。漢民族移住者の地域での増加は多くのチベット人の怒りをかっている。それ以来、少なくとも84人に有罪判決を下されたが、チベット人権関連団体によると、この裁判は不透明なうえ、大雑把で不公正に行われたものだった。

    死刑執行のニュースは中国のメディアでは報じられておらず、本紙がラサ市中級法院に電話をして、亡命団体の情報を確認しようとしたところ、電話に出た女性は電話を切った。

    今回の死刑のニュースは、チベットの自治権の獲得について対話をしようとしていた、亡命中でチベットの宗教的リーダーであるダライ・ラマの代表団と中国との関係が悪化しているタイミングで入って来た。今週、中国当局は、中国側の見解によると彼らが所有しているというインド国境内にある仏教地域へダライ・ラマが訪問計画をしていることに対し激怒し、抗議をしていた。中国は数十年前にインドに亡命したダライ・ラマを、チベットの分離主義躍動家とみなしている。

    亡命団体によると、チベット人たちは今まで拘束下で秘密裏に殺されたことはあったが、今週に執行されたような死刑は2002年以来のことであるという。団体は、死刑にされたのはロブサン・ギャルツェンとロヤックという男性と、ペンキという名前の女性であると3人の身分を確認した。

    団体のリサーチャーであるタシ・チョペルによると、4人めの身分は確認できないという。「情報をチベットから受け取るのは非常に困難で、情報を提供した側は命の危険を冒している」インドはダラムサラから彼は本紙に話をした。

    4月の有罪判決が発表された時、中国国営の新華通信は、有罪者は下町の洋服屋に火をつけ、中で逃げ逃れていた店員を殺したと報じた。「このような放火は最悪の罪に入る」と裁判所の役人の言葉も引用されていた。

    「彼らは人命、財産、そして社会的秩序と安全を脅かし、最悪の事態へ物事を導いた」。

    騒乱の後に秩序を回復させるため、当局はチベット内での日常生活の監視を更に厳しくし、終いには暴動化した最初の抗議活動の中心的役割の大半を担っていた僧侶や尼僧への制限を更に大きくした。

    米議会中国問題執行委員会は、今週木曜日に、2009年に平和的抗議活動や外国に情報を漏洩したという罪で、少なくとも670人のチベット人が投獄された弾圧についてレポートを発表している。

    このレポートは、僧侶や尼僧が、チベットは歴史的に中国の一部であったことに同意し、やダライ・ラマを非難するような政治的なテストを受けることを義務づけている、現在広範囲に蔓延中の「愛国心教育」キャンペーンについて書かれている。

    「(中国)政府はこの一年の間、組織的、教育的、法的、そして政治宣伝のチャンネルを利用して、チベット仏教徒たちに彼らの宗教的視点や理想を変えさせるよう強制している」とレポートは述べている。

    ーー以上。


    「死刑執行のニュースは中国のメディアでは報じられておらず、本紙がラサ市中級法院に電話をして、亡命団体の情報を確認しようとしたところ、電話に出た女性は電話を切った。」

    とあるけれど、やましいことがないなら電話を切るな、と言いたい!ちゃんと正々堂々と国際メディアと対応するべきです。死刑執行された4人の家族、そして彼らの魂を思うといたたまれない。




    2009年10月23日金曜日

    とりあえず政府に意見を送る

    今回のチベットでの死刑執行に対して、私はどーーーーしよーーーーーもなく憤りを感じています。
    SFT本部のアクションの手紙をちょいと変えて、以下の内容で首相官邸、外務省のご意見コーナーに送ってみました。
    ダライ・ラマ法王ももうすぐ日本にいらっしゃることだし、ちょっと、いやだいぶ、がんばってもらいたいところ。

    多くの人が参加して、沢山出せば出すほど、効果ありのはずです。
    良かったらお使い下さい。

    外務省への意見はこちらから
    内閣総理大臣への意見はこちらから

    岡田外務大臣 殿
    (あるいは)
    鳩山内閣総理大臣 殿


    2009年10月20日火曜日早朝、チベットはラサで3人のチベット人、ロブサン・ギャルツェン(27歳、男)ロヤック(25歳、男)、ペンキ(21歳、女)、そして名前はまだ判明していないもう1人が、2008年3月にラサで起こった騒乱に関わった疑いで死刑にされたことを聞き、私は強い憤りを感じています。

    チベット人に対する死刑執行は2003年以来のことであり、今回の死刑はチベット人が中国政府のチベット侵略について批判しようとすれば、中国政府が彼ら、彼女たちに罪をかぶせ、嫌がらせをし、黙らせようとする暴力的なキャンペーンが更に加速していることを意味しています。

    ロブサン・ギャルツェンとロダックが2009年4月8日に死刑宣告をされて以来、中国政府が死刑執行を遂行しないよう、国際的なキャンペーンが行われていたところでした。他の二人の女性のチベット人の身元は不明だということですが、1人の女性は2009年4月に執行猶予付きの死刑宣告をされた20代前半の女性だと信じられています。

    この4人は、基本的な人権を剥奪され、彼らの裁判は国際的司法標準から外れて行わました。国際的人権機関「ヒューマンライツウォッチ」は2009年3月に中国の司法制度は「チベット人が公正な裁判を受ける可能性をことごとく排除したものである」と発表しています。

    日本政府外務省、そして鳩山内閣はこれらの事件に関して、まだ何も言及されていません。私は民主主義の日本の一国民として、チベットの人権問題の近況を深く憂慮しています。鳩山総理大臣、そして岡田外務大臣にこのようなひどい裁判判決や正義のあり方は許されないと、出来る限り強く、直ちに非難されるよう要請致します。

    また、最後に、鳩山総理大臣が、中国政府からのプレッシャーに臆することなく、私たち国民の代表として、11月に来日予定のダライ・ラマ法王に公式に面会していただき、多くの日本人国民の抱えるチベットへの憂慮をきちんと伝え、一日も早くチベットに平和が取り戻されるために、中国政府がダライ・ラマ法王代表団との対話に真剣に取り組むよう、中国政府に強く申し出ることを要請します。

    2009年10月22日木曜日

    アップデート: 4人のチベット人が死刑執行

    先日、3人と書きかましたが、今日のPhayulのアップデートによると、4人!!しかも、昨日の写真にあったLoyakとPenkyiが実際に死刑にされたようです。

    今回死刑執行されたロヤック
    (Photo: Tibet.net/file)


    サキャ郡ドグラ居住区ノルブ村出身 ペンキ  22歳 
    2009年4月に中国政府の裁判所で死刑宣告を受け、今回死刑執行された
    (Photo: Tibet.net/file)



    Update - China executes four Tibetans in Lhasa Over 2008 unrest
    アップデート:中国政府は2008年の騒乱への関与で4人のチベット人を死刑執行した


    10月22日ダラムサラ 
    By Phurbu Thinley特派員 Phayul

    ダラムサラのチベット人権民主センター(TCHRD)の最新の情報によると、少なくともチベット人が2008年チベットはラサで起きた、反中国騒乱への参加を申し立てられ、火曜日に死刑執行された。




    TCHRDはチベットの人権状況をモニターしており、火曜日に信頼できる筋から、少なくとも4人チベット人がラサ市の人民裁判所の管理のもと、死刑執行されたという情報を受けた。

    センターはロブサン・ギャルツェン、ロヤック、ペンキ、そして無名のチベット人が死刑執行されたと言っている。

    チベット亡命政府もこの死刑に関するレポートを確認した。公式サイトによると、ロブサン・ギャルツェン27歳、ラサ出身、ロヤック25歳、ラサはショル居住区、タシ・カン出身、ペンキ21歳、サキャ郡出身、この3人と名前が特定できないもう1人が火曜日にラサで死刑執行された。

    情報筋がTCHRDに伝えた情報によると、ラサ郊外のルブグ出身のロブサン・ギャルツェンの遺体は彼らの家族に引き渡され、キチュ川で浸礼を施された。
    TCHRDは被害者がこの最高裁判所に上申できるかどうかは分らないという。

    2009年4月8日、ラサ市人民裁判所は、ロブサン・ギャルツェン、ロヤック、他二人のテンジン・プンツォック、カンツックに死刑宣告をし、ダワ・サンポには終身刑を宣告した。
    この5人は3月14日の騒乱の際、ラサの5つの店舗に火をつけたことにより、7人が死亡したと疑惑をかけられ、死刑宣告を受けた。

    2009年4月21日、中国のメディアによると、同じ裁判所が、去年のラサでの騒乱で火をつけて6人を殺した疑惑で、チベット人の少女に死刑と2年の猶予を宣告し、他のふたりは長い懲役を与えられた。サキャ郡ドグラ居住区ノルブ村の20歳のペンキは執行猶予付きの死刑を宣告され、同じ名前を持つニェモ郡Margkyang居住区Thantoe村出身の23歳のペンキは終身刑、シガツェ郡ナムリン居住区ショルト村の20歳のチミ・ラモは10年の懲役を受けた。(昨日の写真に出ていた二人)

    TCHRDは残りの執行猶予付きの死刑宣告を受けたチベット人たちの身を心配しているという。
    この4人のチベット人の死刑を非難し、TCHRDは中国政府に自制と他の死刑宣告を受けた者、またそれ以外の刑を受けたものに対しても、公正な裁判をすることを強く呼びかけた。

    TCHRDは国連の裁判外、略式裁判、もしくは強制死刑の委員会報告者と国際社会にチベットの状況に直ちに注目するよう呼びかけている。

    中国国営メディアには4人のチベット人の死刑についての情報が報じられていなく、更なる情報を待っているとTCHRDは言う。

    5つの主なチベット支援団体は4人のチベット人に祈りを捧げ、チベット内の状況に注意をむけるため、ダラムラサで大きなキャンドル追悼式をする。

    ---------------

    彼らに、弁護人はいたのか? いないと思う。 裁判は公正に行われ、外国の記者たちも招くべきだ! なんでこういうことをするのだろう。みんな若いし、写真を見ていると本当に胸が痛くなる。引き続き、このアクション、ふるって参加のこと、よろしくお願いします。

    SFT本部のキャンペーン:ヒラリー・クリントン国務長官へのご意見はこちらから (サンプルレター付き、自分の名前や住所などを入れるだけ)
    http://actionnetwork.org/campaign/executions/

    「岡田外相に、今回中国政府に死刑されたという4人のチベット人が公正な裁判を受けたのか、その捜査を開始することを呼びかけよう!」日本外務省への意見窓口:
    http://www.mofa.go.jp/mofaj/comment/index.html

    チベット人3人が死刑に!?  緊急アクション!

    昨日の朝11時頃、去年の騒乱との関連で3人のチベット人がラサで死刑執行されたというニュースがダラムサラの元政治囚の団体グチュスムから流れ、今日は大騒ぎ。当局側はラサの電話回線を閉じているため、他の団体が現地との情報確認作業をすることは不可能なもよう。

    死刑執行されたのは、ラサのロブサン・テンジン、ラサ近郊のニェモ郡の女性、そしてアムド出身の男性の3人。一方、チベット亡命政府やチベット人権民主センターの調べた死刑宣告者のリスト(以下の写真)には今回死刑執行されたと言われる彼らの名前は出ていなかったという。この死刑を受け、これに関する騒乱が起きることを恐れた中国当局はラサのセキュリティーを厳重にし、規模の大きい無差別逮捕キャンペーンをしだしたという。

    この情報はまだ未確認にしても、公正な裁判を受けられないままに死刑宣告を受けたチベット人は実際に存在し、いつ死刑を受けるか分らない状態が続いています。外国が彼らの動向を注目しているということを中国に知らせるには、私たちの政府を動かし、ちゃんとまっすぐに話をしてもらわないといけないわけです。

    前に死刑宣告を受けた4人(今回死刑執行された人とは違うという):

    サキャ郡のペンキ

    ニェモ郡のペンキ

    ロヤック

    チミ・ラモ

    以下はすぐに参加できる緊急アクションです。

    SFT本部のキャンペーン:ヒラリー・クリントン国務長官へのご意見はこちらから (サンプルレター付き、自分の名前や住所などを入れるだけ)
    http://actionnetwork.org/campaign/executions/

    「岡田さん、中国に真偽を聞いてください!」日本外務省への意見窓口:
    http://www.mofa.go.jp/mofaj/comment/index.html

    ご協力よろしくお願いします。

    2009年10月20日火曜日

    秋だわね

    こんにちはー。

    またもや、お久しぶりです。遅めの夏休み、みたいなかたちで、色々旅行していました。
    ブラジルの写真も色々撮ったから貼ろうと思ったのだけれど、カメラからのケーブルがどーしても見つからなかったので、後回しに。
    なにせコンピュータ機器であふれた我がオフィス、ケーブルが星の数ほどあるものの、どこを探しても見つからない。
    だから、又の機会にね。

    さて、日本、ブラジル、シカゴ、ミネソタと旅行をし、帰って来たらNYはすっかり秋です。というか、ダウンジャケットを着込む人がいるくらい寒かったのよ。で、SFTヘッドクオーターの代表ラドンが10月いっぱいを持ってとうとう辞めることになり、彼女のラスト・フライデイ・パーチーに行ったら、そのまま3時半まで呑んで踊っての宴会で、結局その夜から熱を出した。

    週末はもうろうとして、寝込み、でも夜だけなぜか映画を見に外に出て行ってたのだけれど、段々治ってきたわい。
    これが見たもののリスト。

    1、All the Best (ボリウッド映画ーあまりにもくだらないのでよしときたいが、怖いものみたさ、あるいは脳みそを一度リセットしたい方たちのために、トレイラーはここに貼っておく 笑)



    熱でハイだったせいか、ストーリーラインの完全に壊れた、ボリウッド特有の色彩と音楽になぜか50%満足した。これを見るなんて、私もそうとう壊れているのだろうけれど。ま、友達がおごってくれたからよしとしよう。映画内容については、あまり追求しないでほしい。

    2、Where the Wild Things Are



    「マルコビッチの穴」の鬼才、スパイク・ジョーンズ監督作品。名作モーリス・センダックの絵本「かいじゅうたちのいるところ」の映画化です。よく、映画化したと思うけれど、資金難を何度も経験してそれでも仕上げた、彼の思い入れがつまった作品。それをすごーく感じる。怪獣たちの会話とかがリアルで、さすがのクリエイションだと思ったけれど、途中で何度かもたついた。音楽もすこしうるさく感じたけれど、子供時代特有の「大人の世界」に参加できないなりに体験する創造力を追体験する感じ。子供の映画ではありません。真冬の夜にまったりと見たい感じです。


    仕事的には、1ヶ月いなかった分の仕事が山積みで、旅に出る前にどの時点だったのか、と思い出そうとしつつ、はじっこの方から手を付け出していたら、沢山の難題があることに気づく。

    なにせほとんど1人でこのプロダクションを仕切っているし、最近は年もあって、とにかく物事を忘れやすいからマインド・マッピングという思考を図形化するソフトウェアを使いだしていたのだけれども、いない間に、それのお試し期間が過ぎていて、お金を支払わなくてはならないと思いきや、延長を申し込めることに気づいて、延長申請。よしよし。

    ま、一歩一歩歩んで行きます。皆様も素敵な芸術の秋を。

    2009年10月4日日曜日

    Festival do Rio

    日本から帰って来て、2日NYで過ごし、今、ブラジルはリオデジャネイロの映画祭に来ています。

    実はもう数日たったんだけれど、来た当初は雨ばかり。せっかくコパカバーナ・ビーチの前のホテルにステイさせてもらっているのに、灰色の雲と灰色の海で、うんざりしていたのだけれど、この3日間は晴れ続き。
    ツーリストコースの代名詞のコルコバードの丘の上から、リオの街を守っている(ハンサムな)キリスト像も見てきました。街全体が教会だなんて、なんて素晴らしいコンセプトなのだろう、と思ったけれど、実際のリオは犯罪都市。かなり気をつけてください、と皆に言われていましたが、(なにせ、前のふぇsつ幸い、今のところビルから酔っぱらって落ちた方の死体しか見ていません…って。…いや、びっくりしました。街を歩いていて、人だかりがあるなあ、ああ、警察もいるぞ、と通り過ぎたら、シートから出た青白い足が。
    ご冥福をお祈りします。

    さて、オリンピックがリオに決まった歴史的瞬間、私は沢山のリオっ子と一緒に、コパカバーナの浜辺の特設会場にいました。東京が開催地に立候補したのはうっすら知ってたけれど、1度開催地に選ばれたところがまた選ばれるはずがないのに(私はそう思う)、一体どうして? 意味不明だな、こんなことにお金を使うより、他にチャンスを与えるべき、と思っていたので、沢山のリオっ子たちが集まって、まだか、まだかと開票結果を待っていて、それが決まったときの歓喜の波、こみあげてくるようなエネルギーは感涙に値するものだった。


    これはまだ決まる前。ハラハラして様子をうかがっている皆さん

    何度も植民地化され、発展が遅れている南アメリカ、そのなかでも最近は石油を発掘したりして、経済がうなぎ上りの状態にあるブラジルは選ばれるべきして、選ばれた開催地だと思う。 決まったとたん、サンバの音楽が鳴り響き、皆が狂ったようにダンスを。ほとんど「布がない」ビキニを着た女の子たちが、お尻をぷりんぷりんにふっていました。
    リオは地理的にとてもユニークな形をしていて、有機的な形をした丘が沢山あり、ビーチから丘(山)を見ると、スラムがところせましと並んでいるのが分る。インド系、ポルトガル系、アフリカ系(アジア系はサンパウロには多いが、リオにはあまりいない)が入り交じり、犯罪が絶えないこの街には、多分沢山課題はあると思うけれど、フェスティバルの若いボランティアの人たちなども、「これからもっと仕事が増えるだろう」と本当に嬉しそうにしていたのが印象的だった。



    がんばれ、ブラジル! 

    2009年9月18日金曜日

    聖地チベット展内覧会 

    明日からとうとう開催される聖地チベット展の内覧会に、というか、、、そこには呼ばれていないので、外で抗議に行ってきました。
    チベット支援者たちが集まり、横断幕や国旗を掲げていたところ、沢山の方が私たちがなぜチベット展に抗議しているのかに興味をもたれていたので、お話もしました。まだまだ、チベット展の実情をご存じない方が大勢いらっしゃるようですよ!

    チベット人のドルマさんと、本当にこの展覧会は許しがたいものだ、ということを話をしていたのですが、彼女と一緒に、ずっとお話をしたかった、大広のチベット展実行委員会の鶴巻氏と実際にお話をしました。
    お見かけしたところ、ひじょうに紳士的で温和な雰囲気の方のようでしたので、お話をしてみても良いのかな、と思って。
    実際にチベット人に会ってチベット人の意見を聞いて頂きたいと思いまして、とお話をしたのですが、鶴巻氏は以下のようにはっきりと、おっしゃいました。

    「私たちは基本的にチベット人というのはいなくて、チベット族のみがあると思っています」


    「は?」

    ラジオフリーウイグルさんからのビデオです



    ドルマさんはこの言葉を聞いて計り知れないくらい傷ついたし、私も鶴巻氏があまりにもさわやかにそういうことをおっしゃったのでびっくり。

    これって、あまりにも、無知で無責任な態度じゃないのかなー。

    よく、聞いてください「そういう立場でやらざるを得ないのです」と言っています。そうでしょう。だけどさー。社会の中にある企業責任ということは考えないのかなー?人道的に企業として正しいことをしているのかな?
    中国政府の言いなりとなった中国視点からの一方的なチベット展を開催し、「チベット」の言葉をつかってお金儲けをしていることになるよねー。確信犯なんだなー。

    何が悲しいかって、民主主義の日本の企業が中国政府とまったく同じことを言ったこと。ここまで日本人に言わすのですもの。すごいお金が動いていますよ、皆さん。

    開催式典があったのですが、聞いていると中国人の「中国のチベットからの至宝うんぬん」「中国はチベットの至宝を守ってきましたうんぬん」的な発言ばかりで、愕然としましたが、どういう立場の展覧会かはハッキリしましたね。
    この間、「街宣王子」として有名な「中国共産党粉砕」ののぼり幕を持った青年があうんの呼吸で、開催式典を邪魔していらっしゃいました。許可を頂いたので、この絶妙な抗議をいつか載せたいと思います。

    中にある至宝はいくら素晴らしい本物でも、主催者の意識にはどう転んでもついていけそうにはありません。

    外からお祈りさせて頂きます。私は行かないよ。

    明日はピースウォーク。是非ともご参加ください。
    詳細はこちら:

    開催日:2009年9月19日(土)
    スケジュール:
     集合 11:30(簡単な主催者挨拶、諸注意、ゲストご挨拶)
     出発 12:00
     到着・解散 12:30
    集合場所:台東区竹町(たけちょう)公園 東京都台東区台東4-21-1
         最寄り駅:JR御徒町駅、東京メトロ日比谷線仲御徒町駅
         ※追記※ コメント34に詳細な行き方記載
    http://maps.google.co.jp/maps?source=s_q&hl=ja805;ocode=&q=%E7%AB%B9%E7%94%BA%E5%85%AC%E5%9C%92&sll=35.029996,139.833984&sspn=0.00235,0.00339&ie=UTF8&hq=%E7%AB%B9%E7%94%BA%E5%85%AC%E5%9C%923;loc:&radius=15000.000000&split=1&view=map&ei=uvOcSszjGpzeuwPP-Jj4CQ&z=13

    コース:竹町公園→春日通→多慶屋前→御徒町駅前→上野広小路(上野松坂屋前)→
        天神下交差点右折→池之端1丁目→上野恩賜公園

    到着地:上野恩賜公園(到着後流れ解散となります)

    ゲスト:ラクパ・ツォコ(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所代表)

    主催:IAATE(「聖地チベット-ポタラ宮と天空の至宝」展に抗議する国際連盟)
       日本有志の会
       http://www.seichi-tibet.com/

    連絡先:contact@seichi-tibet.com

    ご参加のみなさまへ:
    ・シュプレヒコール、楽器などの鳴り物なしの
     サイレントウォークとさせていただきます。(スタッフが口上を読み上げます)
    ・チベットで犠牲になった方々への哀悼の意を表し、
     喪に服す意味を込めて黒を基調とした服装でのご参加をお願いいたします。
    ・プラカードや旗をお持ちの方はご持参ください。
    ・旗はチベット国旗のみお持ちください。
    ・列の先頭には、チベットと日本の国旗を掲げます。世界に向けて発信される際に、
     日本でのアクションであることを明確にするためのものです。
    ・ピースウォーク進行時は、主催者が準備したもの以外の
     配布物は禁止とさせていただきます。
    ・当日、マスコミの取材が入る可能性があります。ご了承ください。

    2009年8月28日金曜日

    すいませんねー。

    こんにちは!

    ずーっと、ブログをほったらかしにしていますー。
    もし、楽しみに来てくれる物好きな人がいたら、すいませんねー。

    いま、精神的にせまられるような出来事があったりして、そういう出来事とうまーく、最善に対処しようと、自分の精神を鍛錬しています。
    その他にも関わっているキャンペーンや、新しい英語版のウェブサイトを用意したり(映画の)、、、
    ま、その間にもボリウッドの映画見たり、ドキュメンタリー見まくったり、前より減ったけれどビクラム・ヨガしていますが、ブログのほうは、少し夏期休業モードです。

    おくればせながら、お知らせでした。

    ゆるやかに更新します!
    皆様も、すてきな夏の終わりをお過ごしくださいね。


    ボリウッド映画の粋を超えて楽しめた(目の保養にもなった)最近見た映画「Kaminey」のクリップでも見て、インドを感じてください(?)
    Kaminey
    監督:Vishal Bhardwaj
    出演:Shahid Kapoor, Priyanka Chopra, Amol Gupte

    2009年8月3日月曜日

    上野の森美術館からの返信

    聖地チベット展抗議のことで、公開書簡を送った”「聖地チベット-ポタラ宮と天空の至宝-」展に抗議する国際連盟”のサイトで、上野の森美術館からの公開書簡への返信が!

    「美術館は、資料として文化的価値の有無で展示の是非を検討しております。」

    っていうくだり。

    なんだか、去年の北京オリンピックのとき、IOCが非難されていたとき、「スポーツ」と「政治」は別だ、と言い続けたIOCの苦しい見解(私にとっては)を思い出した。人命よりもスポーツの祭典(+土地への経済効果)が重要とは思えなかった、私は。

    このまま展覧会を非政治的なものとして位置づけて、非難から逃れようと思っているのだろうけれど、去年のチベット人たちの決死の抗議活動+ニュース度を見ていて、まともな人だったら、この展覧会が「非政治的」なものだ、と完璧に言い逃れることはできないと思うのだけれど。しかも、社会貢献する企業だったら少しそういうことを考えても良いと思うのだけれどな。

    でも、実際主催する企業も今回、あまり「政治周りの」内容をふかーく分らないで、あるいは考えないでやったと思う。それは、ある方面からくる話を聞いて、なんとなく分った。

    しかし、どうよ、広告代理店。コウコクダイリテン。なんか、このことばを口に出すだけで懐かしい気が。
    ビミョーな響きよね。

    2009年8月2日日曜日

    ボリウッド

    「ボリウッド」というと、いきなり歌って踊りだすんだよねえ、とか、10年以上前に日本でもヒットした「踊るマハラジャ」なんかを思いだす人が多いと思う。
    でも、「踊るマハラジャ」は実は南インド映画なので、ムンベイ映画産業を中心とするボリウッドとは違うんだよね。インド映画はヒンドゥー語以外も、6つの言語で作られており、それらを全部あわせると、世界最大規模の映画産業なんだそうです。

    前々からブログで時々、ぼそっとボリウッド映画への私の♡を訴えているが、私とボリウッドとの出会いはチベットコミュニティーを通してだった。出会うチベット人たちが、とにかくボリウッド音楽を歌う、歌う。踊る、踊る。最初は俳優の名前も顔も「世界一の美女」といわれるAishwarya Rai以外は知らなかったけれど、最近は最新映画からゴシップネタまで強くなってきている。
    「雪の下の炎」を編集しているときは、映画の内容がかなり重くて落ち込むことが多かったけれど、ボリウッドがいかに私の精神を正常にたもってくれたことか!



    ボリウッド伝説の俳優Amitabh Bachchanの息子Abhishekと結婚してますます貫禄たっぷりのAish

    あまりにも沢山の映画を短期間に(この2年半くらい)観ているし、わりと似たテーマの映画や同じ俳優ばっかりが出ているので、ストーリーを覚えていなかったり、ごちゃごちゃになったりしているとはいえ、愛は日増しにつのるばかり♡ 

    NYは大きいインド人コミュニティーがあるから、大きい映画は必ずインド公開の翌日にはマンハッタンでも英語字幕つきで見れる。おまけにオンラインのインドのボリウッドネタは全て英語なので、情報も入りやすい。たまに、インテリのインド人と会って、嬉しくてボリウッドネタを話し始めて、ひかれることも多くなっているほど。ああ、歯止めが利かない。

    最近、映画制作会社と映画館が利益報酬のパーセンテージを巡る大きなストライキがあり、数ヶ月映画が公開されない、という私みたいなボリウッド・フリークにはとても悲しい時期があったが、先月やっと解決し(映画館がおれた)、Yash Raj Filmsという大手の制作会社からNew Yorkがリリースされて、どんどん大きな映画が公開され続けている。

    ま、とにかくあまりにもボリウッド映画見まくっているので、少しずつブログに書いて、新しい領域を開拓してみたいと思いました。好き、嫌いは別として、チベットネタ目当ての方も是非ともおつきあいください。チベット人と社交するときの話題作りには欠かせませんからね。笑

    先週末見たのがLove Aaj Kal 「愛、過去と現在」という映画。2007年に公開されて大ヒットした映画、"Jab We Met”の(イケメン)監督、Imtiaz Aliの3作目です。彼の作品はだいたい、ヤングでモダンな男女関係(死語ですか)をテーマに、ボリウッドスタンダードと比べて、格段にリアル度のある(=西洋的な)男女キャラを作り上げている。


    Love Aaj Kal 2009


    ずば抜けてかわいいし、スタイル抜群だけれども演技ができないボリウッド女優はそれこそ星の数ほどいるのだけれど、Love Aaj Kalにはその筆頭にあがるだろう思われる元モデルちゃんが出演。King of Bollywoodと言われる、シャルーク主演で(時間の無駄としか思えないが)なぜか大ヒットしたOm Shanti OmでデビューしたDeepika Padukoneちゃん(23)がヒロインなのだ。

    目がぱっちりだし、足も長いし、髪の毛もさらさらだし、笑うとえくぼができて、スタイル抜群のDeepikaちゃんは、モデルとしては最高だけれど、表情に乏しいし、人間味に欠けた「お人形さん」だったが、今回の監督がすごいところは、それを利点にするために、「表情に感情を出さない」「おとなしめの」でも「やりたいことを持っている」現代女性のキャラを作ったこと。

    一方、相手役のSaif Ali Khanは実生活では子持ち+バツイチでありながらも、最近注目度が(今まで以上に)急上昇している実力+美貌+家系すべてに恵まれたあの女性、Kareena Kapoolと交際中で、ラブラブ度満点のなか、この映画で初プロデュース業を果たした。(しかし監督のImtiazは「Saifはプロデュ—スという仕事で映画に貢献したというよりも、俳優としての貢献が素晴らしかった」というあまり腑に落ちないコメントを残している)
    彼は演技派とはいえないし、ダンスもうまくないけれど、コメディアスで、軟派な男を演じて彼以上にしっくりする俳優はいないだろう。

     SaifとKareena


    ボリウッド映画では必ず、一足先に映画の音楽リリースがされ、これが悪いとかなり業績もおちるのだが、Pritam作曲の音楽もちまたでかなりの人気になり(ちなみにA.R. Rahmanもすごいけれど他にも才能のあるインド人音楽監督は沢山いるのだ)、公開前のPRでもメディアからの好感度も高かった。

    ストーリーはロンドン在住のカップルで、建築技師で結婚を墓場と思っているカルーい男Jaiと、無邪気で「感情を顔に出さない」美術修復家をめざすMeeraの話。JaiはクラブでMeeraをナンパし、つきあいだす。突然Meeraにインドで美術修復の学校に通うチャンスが訪れ、長距離恋愛をするくらいなら別れよう、と言って、コメディアスな「別離パーティー」を開いたりしてまで潔く別れるが、別々になったところでお互いを思う気持ちが強くなってくる。まあ、よくある話なんだけれど、この映画では、お互いが思いを忘れるためにものすごく潔く次の恋愛にうつったりする様子がわりと「西洋的に(=奔放に)」描かれている。新しくデートした相手のことを、お互いに電話で報告し合ったり、「ああ、こういうこと、あるよね」と思える作りになっている。
    そこに、別離パーティーを開いたロンドンのレストランのオーナーのシーク教徒のVeerが登場する。(ボリウッド映画ではロンドンやNYのシーンで主人公が道ばたでぶつかった人が「偶然」インド人だったりして、ヒンドゥー語で話しだしたりても、「また?」などと聞いてはいけない)
    これが、往年の大スターRishi Kapoor(実はDeepikaちゃんが実生活でつきあっている若手俳優Ranbir Kapoorのお父さん)が演じているのだけれど、女ったらしで軽率なJaiに「愛っていうのは、そういうもんじゃあない!そんなふうに生きると後悔するよ」とアドバイスをする。そして彼が若かったときの純愛ストーリーが現在とパラレルで進行しながら交互に展開する。
    「俺も若いときは君と同じように”キケンなほど”ハンサムだった」とおっしゃる若かりしVeerを演じるのはもちろんSaif。60年代のPunjab地方のばりばりのマッチョなシーク教徒のVeerはある日、控えめで無垢なHarleen をみて一目惚れ。ストーカーのように彼女を追い回す。彼女も「いやん」と恥ずかしながら、スカーフの裾にかくれたりしながらも、まんざらではない(これはボリウッドの定番ね)。Harleenが引っ越ししたり、結婚することになったり、それでもVeerは彼女を追いかけ回すのだ。このシーンがかわいいし、昔の中学生くらいの恋愛をおもいだすのよ。物陰からそっと好きな人をみて、友達ときゃーきゃー騒いでいたあのころを。


    HarleenとVeer

    ちなみにこのHarleen役の女の子、新人で、クレジットにも名前がでていないので、話題騒然となったが、結局ブラジル人モデルだったことが解明した。クレジットにも名前を出さなかったのは、Punjabiの女の子をヒンズー語も(もちろんPunjab語も)できないブラジル人が演じたら、反感を買うのではないかということがあったらしい。ただでさえ、シーク教徒のコミュニティーから映画の内容について反感を買い、共同和解会見までしていたくらいだから、すごくナーバスになっていたのだと思う。

    Meeraは大学で修復学を教える若い教授と出会い、Jaiはロンドンで金髪の「ワタシ、タジマハール、アナタといっしょにみたいネ」みたいな女の子とつきあうようになる。で、Jaiは突然Meeraが恋しくなってデリーに訪ねてきたりする。それも金髪の彼女と一緒に。JaiとMeeraは(金髪の彼女を観光バスにのせて、Meeraは彼に嘘をついて)密会を重ねるのだけれど、このときの音楽シーンがいいのよー。彼女の着ている服もかわいいのだけれど、踊りも、音楽もキャッチーでアップビート。(お互いの恋人をだましていることはこの際、忘れる)

    これこれ。



    ああ、なつかしー。デリー。で、ふたりは↑これだけ楽しんでおきながら、やはりこれは続かない、としてまた別れる。Jaiはロンドンに帰り、Meeraは新しいBFからプロポーズされ結婚することになる。結婚式にJaiが来て、祝福するが、彼はいまひとつ腑に落ちない感じ。ちょっと後悔しながらもまたロンドンに戻るが、帰ったとたんにサンフランシスコへの転勤の話が。実はJaiの夢はサンフランシスコの橋をつくることだった。(いや、金門橋はすでに存在しているのだけれど、なぜか彼はこれにまつわるプロジェクトをしていることになっているんだよね、深くはつっこみたくないけれど)一方Meeraは結婚してから、Jaiの大切さに気づく。で、そのことを伝えようとして旦那の元から去りながらJaiに電話をするのだけれど、彼女のムードとは逆にJaiは転勤の嬉しさで有頂天。Meeraは悲しみを抑えながら、彼の夢が叶ったことを祝福し、どこかに行く。

    そこから、Jaiのサンフランシスコでの生活がスタートし、意気揚々とオフィスに通い、キャリアを築いていくが、あるときふと、何かに気づいて行く、、、↓こんな切ない音楽シーンを通してね。ちなみにYeh Dooriyanとは「この距離」という意味だそう。



    この先は、まあ、日本でこの映画が公開することはないと思われるが、書かない。ネタばれだと嫌だよね。愛に今も昔もないよ、というのが陳腐な全体テーマだけれども、私は夜逃げしたり、感情を両手を拡げて大げさに表したり、女の子が恥ずかしがってうつむいてサリーで顔をかくしたりする、インド映画が大好きです。

    この映画の音楽が気に入ってしまい、ヘビロテ中。

    次に待っているのは、Shahid Kapoor主演のKaminey! Can't wait!

    2009年7月23日木曜日

    マドンナの新しいPV ”Get Stupid”にチベタン、ダライ・ラマ法王、そしてイランが!!

    さすが、女王! 消費問題に取り組んだぶったまげるくらい斬新なドキュメンタリー、"Surplus"のJohan Söderberg 編集!

    今度はチベタンにダライ・ラマ法王の写真を飾れと強制する当局

    Chinese authorities force Tibetans to dislay Dalai Lama's pictures
    中国当局はチベット人たちにダライ・ラマの写真を飾るように強制している

    Phayulより [Wednesday, July 22, 2009 20:28]


    ーー以下日本語訳ーー

    ダラムサラ 7/22 - ラジオ局Voice of Tibetによると、中国政府当局は四川省甘孜県のChogroで、亡命したチベット指導者ダライ・ラマの写真をチベット人たちに仏壇に置くよう強制している。地域のチベット人たちは、当局によるこの最新の動きに驚くととともに、疑わしく思っている。

    南インドはドレプン・ロセリン僧院のTrehor Houseに属する僧、Phurbaは彼は伝統的なチベット地域のTrehor内、Chogroにいる信用のおける筋からこの情報を得たという。

    Phurbaによると、当局側は過去にダライ・ラマの写真を禁じたのは、政府の命令ではなく、ある一般人たちがチベット人たちに、中国が分離主義者と呼ぶダライ・ラマの写真を現像することを禁じた、と言っているという。

    Phurbaは、チベット人はまだ誰もダライ・ラマの写真を家に飾っていない、と言っている。

    チベット人たちはこの新しい規制に驚いているが、分析家たちが呼ぶ「アメとムチ」政策に対して騙されないよう、気をつけている。チベット人たちにとって、ダライ・ラマを罵倒するよう強制していた当局が、今度はこのチベット人指導者の写真を飾れ、と言っていることを、信じがたく思っている。

    もっと大きな街では、当局が拡大したダライ・ラマの写真を配っている。

    チベット内のチベット人たちはダライ・ラマの写真を現像すること、ましてや、飾ることさえも当局によって禁じられているとPhurbaは言う。74歳になるこのチベット人指導者の写真を現像したことで、長い懲役を受けたチベット人たちがいることも過去には報じられている。

    Tongkhor 当局はおよそ18袋分のダライ・ラマの写真を数ヶ月前には焼き捨てたばかりだと、Phurbaは付け加えた。

    ーーーーーー

    なんていうニュースだろう! どういう意図があるのか。ほんっとーに、疑わしい! 

    2009年7月21日火曜日

    拘束中のチベット人フィルムメイカー、ドンドップ・ワンチェンについて


    Woeser さんのブログより

    Family Fear for Detained Tibetan Filmmaker Dhondup Wangchen; Beijing Lawyer Barred from Case
    委任されていた北京の弁護士がこの件から強制除外され、拘束中のチベット人フィルムメイカー、ドンドップ・ワンチェンの家族は彼の身の危険を恐れている。

    ロンドン、7/20/2009

    現在中国当局により拘束中のチベット人フィルムメイカー、ドンドゥップ・ワンチェンの妻と従兄弟は彼の健康と刑務所での待遇を真剣に憂慮しており、国際社会に協力を求めた。現在の情報によると、ワンチェンはB型肝炎を患っており、拘束中に何の治療も与えられていない。ワンチェンの家族は北京の弁護士を雇ったが、中国政府の圧力によりこの事件から降りることを強いられた。

    「この最新のニュースを聞く前まで、1年以上ワンチェンのニュースは全く聞かなかった」、ワンチェンの妻のラモは現在亡命中の北インドのダラムサラで語った。「彼は健康的で活動的な人間です。中国の拘留下で一体どんなひどい拷問を受けているのか想像もできません。B型肝炎を患っているのになんの治療も受けていないことを知って、彼の命が心配です。私たちの4人の子供には絶対にこのことを話せません」ラモは言った。

    35歳のワンチェンはチベット人たちにオリンピック、ダライ・ラマ、そして中国政府のチベット政策についてインタビューをしていたことで、2008年の3月26日から拘束されている。このインタビューはLeaving Fear Behind(ジグデル)というドキュメンタリー映画に仕上げられ、2008年8月オリンピックの始まる2日前に北京のジャーナリストたちに初めて見せられた。
    (この試写会に参加したジャーナリストの素晴らしいレポートはこちら

    「ドンドゥップ・ワンチェンは何の罪も侵していなし、刑務所にいる必要はまったくない」スイスはチューリッヒに住むワンチェンの従兄弟、Gyaljong Tsetrinは言う。ふつうの人たちの基礎的な人権や言論の自由についての意見を記録することは中国の法律でも許可されている。中国政府は自分たちの法律を考慮せず、その上、独立した弁護士が彼の弁護をすることからも除外した。そのため、私は世界中の人権団体や支援者たちに、あなた方の国の北京在住の代表者たちに、中国政府に圧力をかけドンドゥップ・ワンチェンを無条件に釈放するよう要求してほしい、と求めているのです」

    今まで、Leaving Fear Behindは30カ国以上の国で上映され、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ポーランド語、ハンガリー語、日本語、そして中国語などに翻訳されている。国際的な組織でワンチェンの健康状態と拘束中の待遇について憂慮の意を表明しているのは、 Human Rights Watch、国境なき記者団、アムネスティ・インターナショナルなどである。


    ドンドゥップは1974年10月17日、チベットの北東アムド地方のTsosharで生まれた。農家を営む家族に生まれ、教育は受けていない。1993 年、ドンドゥップと彼の従兄弟のGyaljongはダライ・ラマ法王に会うためチベットから抜け出した。ドンドゥップはチベットに戻り、彼の従兄弟はスイ スに政治亡命した。ドンドゥップは去年のチベット騒乱の直前にスイスの従兄弟にビデオを送ることに成功していた。

    Contact:
    English: Dechen Pemba: +44 (0) 77 848 23907
    German: Tenzin Tsedoen: +41 (0)79 384 05 63
    Tibetan: Gyaljong Tsetrin, +41 (0) 76 462 67 68

    3秒で完了!!!国境なき記者団のドンドゥップ・ワンチェンの釈放署名サイト!!

    ドンドゥップの奥さんのビデオインタビュー:




    2009年7月20日月曜日

    アクション、アクション、汗、アクション!

    NYチベットコミュニティーが燃えています!

    そしてテンドル@SFTNYから日本のチベット人+チベット支援者へのビデオメッセージ。



    ーーーー

    冷水シャワー!

    2009年7月17日金曜日

    チベット -ポタラ宮と天空の至宝展-に抗議するアクション!

    お久しぶりぶりです。

    熱帯夜が続いているNYからお届け!
    お元気ですか、皆様?

    NY、ロンドン、東京のチベット人そしてチベット支援者がボランティアで始めたあつーいアクションがスタートしました。




    チベットのものすごーいお宝が4月に我が国に来て以来、3が月がたっています。九州博物館では14万人以上の来場者を出したという中国政府協賛のチベットの至宝展…2005年のNYはルーベン美術館での展覧会でもチベット人や支援者から沢山の抗議を受けたにもかかわらず、去年のチベット騒乱から今に続くチベット僧、尼僧、抗議者への弾圧、逮捕、拷問、死刑宣告があるなか、日本にこの展覧会を持ってきました。

    沢山の素晴らしい美術品、ウェブで見ただけでもすごいものだというのは分ります。そのうえ、日本人は仏像を心から敬い、愛でることのできる民族です。だけど、この素晴らしいチベットの美術品と日本人の信仰心を利用して、中国政府は「自分たちはチベット文化を保護している、そしてチベット支配は善意あるものなんだ」と、世界に宣伝しようとしているのです。一方、チベットのチベット人たちは彼らが愛し、敬う、ダライ・ラマ法王の本や写真も自由に持ち歩けず、言論の自由も与えられていないというのに!!そんななか、我が仏教国の九州博物館、北海道立近代美術館、上野の森美術館、大阪歴史博物館、仙台市博物館は、中国政府のプロパガンダを広める基盤を与えているのです

    九州で展覧会に行かれた方たちによると、日本人のチベット学者が中国語原文で書かれた誤りの多い美術品解説を書き直したため、内容は事実に即している部分もあるものの、肝心な情報が抜けているのだそう。ポタラ宮が亡命されたダライ・ラマ法王14世の住居だったことや、1949年の中国人民解放軍のチベット侵略、また1959年にダライ・ラマ法王14世が亡命されたこと、現在チベット人たちは中国支配下にあり、弾圧を受け続けていること、などの事実がごっそりと抜け落ちているという。

    チベット人、チベットサポーターたちは黙ってはいません。ということで、チベット展に抗議し、そこに隠された事実を啓蒙するキャンペーンが有志により始まっています。今は上野の森美術館の館長に抗議文を世界中から送るキャンペーンをしています。
    ウェブサイトから抗議文をダウンロードし、あるいは自分の言葉で想いを綴り、上野の森美術館にレターを出してください。
    NYから、そして日本のSFTJのツェリン・ドルジェさんからすでに公開書簡は投函されています。
    NYでも、チベット人の憩いの場ジャクソンハイツ、またの名を「NYのマクロードガンジ」でキャンペーンをし、どんどんレターを出しています。チベットの元良心の政治囚のガワン・サンドルさんも参加しています。



    また、ミクシイ上で、この展覧会についてディスカッションをしているのを見かけました。展覧会に行ってきた人たちが、フリーチベットTシャツを着ていく、とかバナーを持って行く、また、展覧会に来た人とチベットの近況について対話をする、というようなことも言っているようで、これは一見グッドアイディアなのですが、この
    「まずは展覧会に行って、自分の目で確かめたい」
    とい議論については、ひとつ考えてみたい点がある。

    私がこのディスカッションを、NYのチベット人に話したところ、
    「行ってからじゃあ、遅い!!中国政府はこの展覧会でお金を儲け、そのお金をさらにチベット人弾圧に使うんだ!行ってからではむこうの思うつぼになってしまう!」と。

    人々に「行くな」とは言えない。でも、ダライ・ラマ法王でさえ50年以上目にしていない至宝を私たちが「この機会」に見ることによって、誰がいちばんの利益を得るのかをもう一度考えてみてもいいのではないかと思う。

    2009年7月8日水曜日

    必読:ひとりの勇敢なウイグル女性

    Woman's lone protest calms tempers as Uighurs confront Chinese police
    ウイグル人が中国警察と対立する中、1人の女性が興奮状態の群衆の抗議活動を鎮める


    Tania Branigan in Urumqi
    guardian.co.uk, Tuesday 7 July 2009 15.09 BST

    (以下 Guardianの記事より)

    最初は誰も彼女に気づかなかった。彼女ははじめ、怒れる群衆の中の老いて、疲れた顔のうちの一人だった。やがて、ゆっくりと彼女は群衆の中から抜け出し、徐々に道を歩き出した。

    この女性はたった1人で、松葉杖をついて歩いていた。しかし彼女は今日ウルムチで、中国武装警察とウイグル人たちの異例な対立のただ中、武装した運搬車と結集した民兵組織部隊を -たとえ一時的にとはいえ- じりじりと後退させた。

    前日の暴動の現場を見せるオフィシャルなメディアツアーが行われていたとき、数百人の警察の前で、ウイグルの住民たちは抗議活動を勃発させた。日曜日の暴動が150人の命を奪い、数百人のけが人を出したあと、数千人の機動隊と武装民兵警察が首都の南側に殺到していた。

    市場にいた女性たちは、外国人記者たちが到着したとたん、一斉にむせび泣き、警察がウイグル人男性を連れ去ったと、叫び声をあげた。当局は日曜日の騒乱との関連で1434人を逮捕したという。

    「昨晩、旦那が警察に連れて行かれた。どうしてか分らないし、彼がどこにいるかもわからない」 Abdurajitという女性は言った。「私の旦那も連れて行かれた。警察はまだ彼を拘束している」他の女性も割りこんだ。

    彼女たちがメインストリートに出てくると、ウイグル人男性と他の女性たちも叫び声をあげ拳をあげて参加しはじめ、群衆は200人くらいにふくれあがった。

    すると、老女が群衆の中からでてきて道をゆっくりと進みはじめた。1人のウイグル人の警察官が前に出てきて、彼女をエスコートして、引き返させようとした。彼女は説得に応じようとしない。

    年老いた住人たちが前に出てきて群衆を沈めようとしているとき、彼女はしっかりとした足取りで武装車の並んだほうへ前進していた。彼女はそのうちの一台の数センチ手前で止まった。運転手がエンジンをかけた。彼らはしばらくの間、対面し合っていた。すると武装車はゆっくりと後退し、警察官たちの列が道の後方へ後ずさった。

    彼女は前に進み、彼らは後ずさった。彼女は前進し続けた。先出の警察官が彼女に後退してくれ、と懇願している中を。

    突然彼は私の方を向き、私のノートをつかみ、ページをやぶると何かを書いて彼女に渡した。それは彼の名前と身分証明書の番号で、この警察官が彼女を助ける意志があるという証明だった。彼はそれを彼女につきつけた。しぶしぶと、彼女はその場を立ち去ることに同意した。

    一瞬、分裂した街の緊張が失われたように見えた。

    この事件の前、群衆は警察車を取り囲み、フロントガラスをぶち割っていた。ある女性は彼女の家族の写真をヘルメットをかぶった警察官につきつけ、それを見るように叫んでいたが、次第に扱いにくいムードになり、群衆から出てきたいくつかの手がその警察官をパンチしはじめた。彼は同僚の警察官たちに引っ張られて助けられた。もはや中国国家勢力の一部ではなくなり、恐れる脆弱な1人の男だった。この街に任務する他の多くの若い警察官同様に。

    群衆がふくらみ、民兵たちは道路に出て彼らを後退させようと押していった。何人かの民兵たちはこん棒とシールドを持って駆け出して行ったが、彼らの上司たちは止めようとしない。

    また一方では、年老いたウイグル男性たちが群衆たちを鎮めようとしていた。

    そして彼女が前進したのだった。この年老いた女性が引き上げようとしたときは、群衆の抗議活動が勃発してから30分くらい後で、民兵警察と群衆の後ろに集まった2列目の武装警察にはさまれ、群衆の興奮状態は収まり、人数も数十人に減っていた。

    ・この件の様子がもっとよく分かるビデオ(アルジャジーラ:Youtube) reported by: Melissa Chan

    アルジャジーラMelissa Chan記者のウイグル現地レポートTwitter


    2009年7月6日月曜日

    FREE Uighurs!!!! FREE Tibet!!!

    NYtimes:China Locks Down Restive Region After Deadly Clashes

    日曜日の新疆ウイグル族騒乱で156人が亡くなり、1000人が怪我。首都ウルムチは戒厳令が出されている!!

    Published: July 6, 2009

    …6月末に数千マイル離れた広東省、韶関(シャオコワン)で起こった乱闘に対する中国当局の扱い方をうけ、インターネットのソーシャルサイトやチャット上でウイグル人たちが怒りを統一させた。国営通信新華社によると、そこで、漢族の労働者がウイグル人たちの寮で暴れ回り、少なくとも二人を殺し、多くに怪我をおわせた。警察は、その後、この暴動を引き起こすきっかけとなった、6人のウイグル人の男が2人の漢族の女性をそこでレイプしたという噂をながした、腹をたてていた男を逮捕したと新華は報道した。

    しかし、その暴動の後でインターネット上で流れた写真には、人々が死体の山の周りに立っている様子がうつり、ウイグル人たちは政府がウイグル人の死者の数を少なく言っていると信じた。1人のウイグル人の学生は、この写真はインターネットに一週間くらい前からのりはじめた、という。政府はこれを検閲し、消そうとしたが不可能だった、と彼は言った。

    「ウイグル人たちは何度もくりかえし、写真をポストし、より多くの人たちに真実を知らせようとした。だって、政府がウイグル人たちに堂々と不正を行うなんて、なんて痛々しいことなんだ?」政府からの処分を恐れ匿名を条件にしゃべったその学生は言った。

    政府がインターネットの掲示板ウェブサイトをブロックしようと努力するにもかかわらず、抗議活動へのよびかけはウェブサイトやQQ(中国で一番有名なインスタントメッセージプログラム)によって行われた。

    新華社によると、抗議活動が開始した36時間後の火曜日の朝までには、警察は1400人以上の容疑者を拘束した。…

    新華社は156人の死者の内訳を出しておらず、何人が抗議者で、何人が市民か警察官かははっきりしていない。独立のソースからの死者数はまだ出ていない。少なくとも1000人以上の人が抗議活動に参加したと言われている…」

    チベットと同じ状態。でも、自由な取材はまだ無理だけれど、ウルムチに海外メディア向けのプレスセンターはできたという。

    以下毎日新聞から:
    「…本部事務局の通訳メメトさん(35)によると、5日午後、ウルムチの人民広場で学生約100人が平和的なデモを始めた。間もなく警官隊が現れ、デモ参加者 に発砲、学生3人が死亡した。発砲にもかかわらず住民や通行人がデモ隊に加勢し、参加者は2万人近くに膨れ上がった。一部の参加者は商店に放火。警察車両 が女性や子供をひいたことに抗議して警察車両を次々にひっくり返した。…」

    新疆・ウイグル族暴動:建国60年、当局衝撃(上) 積極的「公開」、情報合戦の様相

    新疆・ウイグル族暴動:建国60年、当局衝撃(下) ネットで呼びかけ 漢族と格差、怒り

    アルジャジーラ女性記者のウイグル現地レポートTwitter

    2009年7月5日日曜日

    1日ヨガ・アシュラムへ


    今週末、アメリカは独立記念日のロング・ウィークエンドだったのです。すっかり、コンピュータとばかり日々を過ごすなか、頭が情報だらけになり、ものごとを効率よく処理したり、解決することがもはや困難な状態になりつつあったので、一日retreatをすべく友人のフィルムメイカー、Megumiさんに誘われて、いっしょにアップステートへ。
    Megumiさんはさすが長年のyogiなだけあって、ここのAnanda Ashramは何度か泊まったことがあるそう。
    一日まったく何もしない!と心に決めて、朝9時半のバスに乗りいざアップステートへ。NYCから1時間強のところにこんなに美しい自然があるのか、と思うくらい素晴らしいところだった。

    80ドルで3食、宿泊(6人部屋)つきで、ヨガやメディテーション、サンスクリットのクラスを好きなだけとれる。ボランティアの方々が愛をこめて掃除をしている宿はとても清潔で、しかも食事は新鮮なオーガニックなベジタリアンで、ありえないほど美味しい。時折出るレーズン・オートミールクッキーや桃のケーキのデザートなんかも甘さ控えめの焼きたて!ヒンドゥー教の猿のかたちをした神様、Hanumanという名前のユダヤ人のシェフは天才的で愛のこもった料理を作るのです。



    色々なアシュラムがあるなか、Anandaはその自由さで有名らしい。他のアシュラムはバケーションをしに行っても、朝5時に起こされて、ヨガやメディ テーションのクラスに参加をしないといけないらしいけれど、ここは本当に自由な空気が流れていて、来ていた人たちは「隠された宝石」と言っていました。本当にそうよ!

    鹿やウサギが行き交う、緑のまぶしい大きな敷地内はとってもCalmなエネルギーが漂っていて、ただ湖を見ながらおしゃべりしているだけでもだんだんうとうととしてくる。
    くだらないことに笑ったり、ボートに乗って鴨と戯れたり、夕立の中で緑を見ながらヨガをしたり、ああ、満喫しましたとも!

    自然はこんなに私たちの心や身体をほぐしてくれるんだ、なんて今更ながら思う。頭のなかでごちゃごちゃ考えていたことがすーっと順序立てて流れて行く感じ。ホコリひとつないアシュラムの部屋を思いながら、今日は朝起きて大掃除をしました。

    また、行こう!

    2009年7月1日水曜日

    村上春樹さんの新刊

    数日間、1Q84を夜中に幸せに読みすすみ、朝3時半までかけて読了。

    あらためて、村上春樹さんという作家はものすごいストーリーテラーだと思う。これだけ複雑な物語を頭のなかに描き、それを他者に伝えていくなんて、とてつもないことだ。
    とにかく、今回はキャラクターも良かった。青豆、天吾、ふかえり、そしてリーダーでさえも。女性をここまで描けるなんて!

    私はこの世の中をもっと知るために、あるいは人類を「体験」し、より「理解」しようとするために、映画を見たり、本を読む。でも、村上さんの書く本を読んでいると、純粋なストーリーだけでなく、その後ろにある彼の息づかい、その文章を紡いだときの彼の表情みたいなものまでをすごく感じる、想像する。 これは、読書を邪魔するようなものではなくて、逆に2倍に面白くしているものだ。
    たぶん、ストーリーを純粋に楽しむのが映画や本の極意だと言うひともいると思うけれど、私がひかれるのはストーリーはもちろんだけれど、その後ろにいる「作家」の息づかいを、より感じさてくれるようなものだと。だからデビッド・リンチも実は大好きなわけで。
    (その作家性が嫌味になってしまう人もいるけれど、村上さんやリンチはだいじょうぶ)

    青かった大学時代にいつも、なぜ人は生きるのか、などと考えていたとき、「羊をめぐる冒険」を読んで、そういうあやふやな疑問を持っている私のような人間を包括 し、創造力の羽を与えつつ、ちょっとした居場所を作ってくれるなと思い、村上さんの作品が好きになった。だからずっと読み続けている。19才のときロンドンに半年いたのだが、あまり良い思い出はないのだけれど、村上さんの小説を繰り返し読むことくらいが楽しみだった時もあった。
    それ以来、人生を歩む中で、私はNYに住み、ドキュメンタリーを撮っていたり、ボリウッドが好きになったりして、色々な好みやなんかもかわってきたけれど、昔のexistential crisisを持っていたような自分は今でも自分の中にあって、彼の小説を読むとその感覚がすごくよみがえってくる。でも、前ほどそのなかで迷子になった りしない自分もいる。

    「ねじまき鳥クロニクル」あたりから、村上さんの小説が少しかわってきた、というのは私も感じているけれど、彼が人間として、あるいは作家として、(私が言うのも とてもおこがましいが)ものすごい職人技術を身につけ、なんか「ものかき」の極限みたいなものに挑戦していっているような気がしてならない。
    その職人技術たるや、もちろん一般受けのストーリーを書いてベストセラーを続出させる(現にベストセラーだけれど)、とかそういうものではなくて、「今までつきつめてきたものを、どこまでまとめて、安定して、コントロールしながら文章で表現できるか」という、ある意味数学の謎解きのような技術のような気がする。言っている意味がわかるといいのだけれど。
    とにかく、「自分をコントロール」というキーワードに集約される。村上さんの、ストイックそうな早起きして書いて、ジョギングする、という生活も反映しているのかもしれない。

    ただ、彼がいま作家として目指そう(もし彼がなにかを目指しているとすれば)としているところは、一般の読者である私からとても離れているところなのかなー、という感じもする。それはそれで全然かまわないのだけれど。今回の1Q84の大ざっぱな部分での読後感は「ねじまき鳥クロニクル」や「海辺のカフカ」に受けたときとちょっと似たような印象だ。好みからいえば、私は「ねじまき鳥クロニクル」のほうが「1Q84」よりも好きだし、「海辺のカフカ」よりも「1Q84」のほうが好きだ。
    そのなにか、すごく上の(あるいは遠い)地点を目指し、同時代に生きる作家である村上春樹さんから目が離せないし、いつまでも新刊を楽しみに読み続けたい、と私は思っている。どんどん彼が先に行っているのを、後ろからとても興味深く、敬いをもって、「そうくるのかー」と眺めている感じ。

    2009年6月25日木曜日

    気合い

    映画「劔岳」の公式ウェブサイトを見た。

    木村大作監督は大ベテランの撮影監督。特典映像を見ていると、全国を自らが運転してフィルムを持って行脚している。たぶん、これは各地での一日限りのスペシャルスクリーニングで一般の劇場公開とは別にやっているのだと思うけれど、その姿を見ていて、インスピレーションをもらった。

    いくつになっても「伝えたい」という思いに突き動かされ、行く先々、お腹から声をふりしぼり、手振り身振りもあわせて、観客に語りかける監督。
    2年間かけて、標高数千メートルの山々で命がけの撮影をしている。メイキングを見ていると、その様子が伝わる。
    頂上まで上っても、天候悪くて数時間待機した末に下山ということもあったんだそう。

    語り続けること、その難しさ。初志を心に刻んで進む。

    2009年6月16日火曜日

    インディアン・アイドル♡

    インディアン・アイドルを知っていますか? アメリカン・アイドルなら知っている人は多いと思うけれども、インディアン・アイドルはそれのインド版なのです。いわゆる歌のオーディション番組。超ローカルな話題で恐縮なんだけれど、2007年のインディアン・アイドルシーズン3、私はチベット人の友人のおかげでぜーんぶ見ていたのです。ほら、ジャクソンハイツでDVDがすぐに入手できるからね。
    最初は、ちっ、うるさいなー、と思っていたのだけれど、これがまたよくできている。リアリティー・ショーとオーディション番組が一緒になっているから、ドラマ性はあるは、ツッコミ性満載だわ(インドです、ボリウッドの国です)で、気づいたら番組を網羅していました。

    2007年のシーズン3は、中国系のコンテスタントがいたり、ダージリン出身のネパール系の男の子がいたり、インドのマイノリティーががんばっていた。最後のふたりに残ったのは、ダージリン出身のネパール系のプラシャント・タマーン君とシロン出身のアミット・ポール君。ふたりともけっこうなイケメンで、審査員のアメリカ版だとサイモンのような、(知る人ぞ知る)鬼のようなダメ出しをするボリウッド界のかつての売れっ子ミュージック・プロデューサー、アヌ・マリックの罵詈雑言にも絶え、本当によくプレッシャーにめげずにがんばっていて、それだけですごかった。毎週、携帯のテクストメッセージで視聴者がVoteできるのだけれど、プラシャント君はネパール系の少数民族の応援がハンパなくすごくて、彼1人分の票が最後の方に残っていた5、6人のすべてのコンテスタントの票を全部集めたよりも多かったくらいだったそう。だから、結局最後にプラシャント君が勝ったわけです。

    で、前置きがすごーく長くなりましたが、そのプラシャント君がお友達を訪ねてNYに来ていて、何度か会う機会がありました!私の友人の家に行ったら、プラシャント君がそこにフツーに座っていて、思わず私はミーハーぶりを炸裂させた、いや炸裂させざるを得なかったのです。だって、彼がアイドルになるプロセスを見守っていたのだから!!! 
    プラシャント君はアイドルになる前はコルカタの警察官をして、警察のバンドで歌っていたそう。お父さんが亡くなったために彼が家族のために学校をやめて、お父さんの後をついで、警察官になったんだそうです。とにかく、おごりがまったくなく、気配り上手な超好青年で、私はさらなるファンになってしまいました。それに、彼は仏教を信仰するゴルカ族なのです。

    彼はNYでチベット人の私の友人のアーティストの家に泊まっていたのだけれど、チベット人の彼に対する歓待ぶりもすばらしい。彼をインド人が沢山いるジャクソンハイツなんぞに連れて行ったら、タイヘンなことになるから、なるべく駅を避けて、チベット人のタクシーやリムジンの運転手が借り出され、色々な場所に連れて行く。沢山のチベット人が知ると、もてなし好きなチベット人の「うちに来い!」攻撃にあうから、それをやんわりと断る、など。そして夜になると数人のチベット人たちが遊びにきて、ヒンディー音楽大合唱パーティー、それも夜中まで。プラシャント君よりも、よっぽど沢山のヒンディー音楽を知っているチベット人たちの音楽に対する情熱はすごいです。しかも、チベット人ってみんな歌がめちゃくちゃ上手いから、プラシャント君と合唱しても肝心のプラシャント君の声が聞こえないくらい!

    そんなこんなで、ワイワイと楽しい時間があったわけですが、昨日は彼をスカイダイビングに連れて行くために、ロングアイランドへ行った。7時半に集合という訳で、ものすごい早起きをしたものの外は雨。とりあえず集合場所に行くけれど、プラシャント君は前日朝4時までの飲み会プラス合唱会のおかげで、まだ寝ている。ホストのチベット人の友人も真っ赤な目をしながら、スカイダイビングの事務所に電話をし、気象状況の確認をとっている。結局、時間が遅れて午後イチで来てみなさい、ということになり、まったりと雑談しながら(チベット人らしく)朝食をとった後、2台の車で、やはりヒンディー音楽大音量大合唱のドライブ。1ダイビング350ドルというとんでもなく高いお金がかかるので、私たちは応援をするのみ。まあ、飛行機代もあるから。プラシャント君は警察でのトレーニングもあったのか、度胸が据わっていて、インストラクターから説明を受け、意気揚々と飛行機に乗り込み、私たちはそれを固唾を飲んで見守ったのです。勿論、1人でやるわけではなく、インストラクターに繋がって降りてくるから安心な訳だけれど、にこにこしながらパラシュートにぶら下がっておりてくるプラシャント君を見たときは安心した。「ここでインディアン・アイドル様に事故があったら誰の責任になるんだ?」という疑問をいっさい抱かないチベットコミュニティーに乾杯したくなった。

    しかし、7人くらいでのミニ・トリップで、友達プラスインディアン・アイドル様というメンツだったとはいえ、こんなに楽しく笑った1日はほんとーに久しぶりだった。どの写真を見ても、私はだらしのない、でも良い意味で邪気のない笑顔とポーズまでとっていたりして、まったくもってチベット人たちは、どんな人をも(私のような人間でさえ)笑顔にして、場をゆるーく、たのしーくしてしまう技術に長けていることを再確認した。これってスゴいことだと思う。

    一日の終わり、家にかえってきて、皆スゴーク疲れていたけれども、ホストの友達はレストランに行って皆の食事を買ってきてくれて、その間私たちとアイドル様はだらだらとヒンディー映画を観て、今彼が住むムンバイの話やボリウッドの噂ばなしなどをしていた。(いい忘れましたが、私は大のつくボリウッドファンです)ホストの友人が食事を買ってきてくれて戻ってくると、皆お腹がすいていて、もくもくと食べ始めた訳だけれども、なぜかプラシャント君が食べていない。どうしたの?と聞くと、「僕はソナムを待っている。ソナムが来たら一緒に食べる」と言う。チベット人のソナムは、ロングアイランドから帰ってきて、一度用事があるから2、3時間外に行ったのだったけれど、それを待ちたい、と彼は言うのだ。お腹がすいていたはずなのに。なんて良いやつなんだ!

    プラシャント君はしきりに、旅をすると、普段は自分はホテルの部屋に入れられて、皆忙しいからまったく相手にしてくれないし、必要なときだけ声をかけてくるから、こんなに友達のように、というか友達になって良くしてくれるなんて家族みたいだ!!と感激していた。チベット人の思いと、プラシャント君の思い。なんか、素晴らしいドキュメンタリーを見ているような気分だった。
    そんな中、ふと、どうしてこんなに楽しいのか、と正気に戻る瞬間がきて、人間がもちえる、精一杯のあたたかさがじんわりと身にしみたとき、自分は今日は童心にもどっていたのだなー、と思い、皆の顔をみていると感謝の思いがこみあげて、泣けてくるくらいの勢いだった。人がいちばんのインスピレーションだなあ、と思う。

    プラシャント君がインディアン・アイドルで勝った回



    プラシャント君の歌
    「人生では思ってもみなかったことに出会う」というようなことを歌っている彼のシングルです。今もハナウタで歌っているくらい、お気に入りになっちゃった。

    2009年6月11日木曜日

    トークイベント開催@アップリンク

    お久しぶりです。1週間くらい、沈んできました!詳しい内容は言えないけれど、色々なことが表面にでてきて、それと現実的に対峙しているうちに身体が拒否反応を見せ始めた、とも言うのか。ビクラム・ヨガをやるようになって、身体の声みたいなものがすごく顕著にでてくるようになったので、心で「やらなきゃ」と思っていても、身体が「いやだよ」と言っているのを、ぐーっと感じて「どうしてやれないのか?」って落ち込んだりしていたのです。
    しばらくしたら、落ち着き、身体がついてくるようになりました。

    さて、今週の土曜日にトークショーがアップリンクであります。
    文化人類学者で「雪の下」のパンフレットにも、とてもあたたかく人間的な文章をよせてくださった上田紀行さんと、「堀越学園の金八先生」として有名で、現在は僧侶をなさっている赤川浄友さんのトークショーです。
    詳しくはこちら

    ********************************************************

    ■日時:6月13日(土) 上映 15:00~/ トーク 16:15~ (17:15頃終了予定)

    ■ゲスト:上田紀行氏 (文化人類学者、東京工業大学大学院准教授)
          赤川浄友氏 (浄土真宗本願寺派僧侶、
                      宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶の会関東ブロック事務局)

    ■会場:アップリンク・ファクトリー (渋谷区宇多川町37-18トツネビル1F)

    ■イベント料金:当日一般¥1,500/学生 ¥1,300/シニア ¥1,000 (トークのみ¥500)

    ■前売り券もご利用いただけます。こちらから、ぜひどうぞ!

    前々から上田さんはもちろん、僧侶の方にトークショーにいらしていただきたいと思っていて、アップリンクさんも動いてくださっていたのですが、週末は法要が多く、なかなかいらっしゃれる方がいなかったそうです。とてもあたたかいお話を聞けると思うので、皆様ぜひ会場に行ってみてくださいね。

    2009年6月2日火曜日

    Herb and Dorothy

    この前の負債に関するブログに沢山の方が反応して、応援メッセージをくださいました!ありがとうございます。励みになります。

    昨日、制作途中の段階でトライベッカ映画祭のプログラムAll Accessに入ったときに、一緒になって以来の「戦友」Megumi Sasakiさんのドキュメンタリー、Herb and DorothyのNYプレミア試写会に行った。彼女とは制作段階のころから、ほんっとーに色々助け合い、傷をなめあい、鼓舞しあった、本当に大切な友人。その大切な友達の大切な日だった。

    彼女の映画はNY在住の伝統的アートコレクター、Dorothy and Herb Vogel夫妻の話。アートコレクターといっても、お金持ちの二人ではない。Herbは郵便局員、Dorothyは図書館員でDorothyのお金で生活しながら、Herbの給料でこつこつと芽が出るか出ないかのアーティストの作品を買ってきていたら、とんでもないコレクションになっていた、という話。とんでもない、というのは、スケールも、そしてバリューも。クリストやロバート・マンゴールド、リチャード・タトルなど、今やそうそうたるアーティストが名を知られていないときから、彼らのアートを集めていたのです。

    プレミアにはHerbとDorothy以外にもドキュメンタリーにも出ているそうそうたるアーティストの方々が集まっていて、映画館前を通る人々は、スターがいるのでは? と足をとめていたほど。Herbの座っている車椅子を押して、メディアへのポーズをとっているMegumiさんと出演者たち。私もiphoneで写真を撮ったのだけれど(ぐふふ)、彼女のこぼれるような笑顔の向こう側にはとてつもない努力と忍耐があるのを知っている。この数ヶ月、NYプレミアのために、寝る間もおしんで、一生懸命広報活動指示からウェブサイト制作、ひとつひとつをじっくりやってきた彼女。その彼女が登場人物のDorothyと一緒にHerbの車椅子を押しながらQ&Aで会場に入ってきたのを見て、ほんとうに胸がきゅんとした。

    HerbとDorothyのユニークで筋の通った、とても地道な生き方は、Megumiさんがかれらの映画を作ったプロセスの地道さと重なる。

    映画の世界は配給されたり、メディアの前に出たり、とてもきらびやかな世界のように見えるが、それは映画制作、配給準備、とかの目立たない作業に比べれば、1パーセントの時間にも満たない。ハイテンションで色々な人々と話をしたり、カクテルを飲んだり、祝辞を頂いたりするが、一夜終わると、またやらなきゃいけない書類が山積みの自分の部屋で目覚める。目覚めたりする。

    映画はオーディエンスに見てもらってからこその映画だし、そのための努力なんだけれども、全てのプロセスがそれこそドキュメンタリーになるくらい、ローラーコースターにのっているようなドラマの連続。人に呼びかけ、人に支えられ、人に誤解され、人に説得し…うーん、まさに修行の道といったかんじ。

    その道の途中にて。焦らずにこつこつとやっていこう。

    2009年5月28日木曜日

    負債について語る、とうとう。

    たまっていた財務管理のアップデートをすませると、ドキュメンタリーの夫妻ではなく負債の山が色濃く見えました。
    これから、DVDを自主制作販売していくのでお金が必要なのに…真っ青です。まあ、分ってはいたのですが。
    今まで、多くのクルーにもほとんどただで働いてもらってはいたのですが、ただほど高いものはありません。だいたい、自主制作というのはいつもクレジットカードとお友達でいなくてはいけないし、友人で沢山フィルムメイカーはいるものの、黒字を出したり、リッチになった人など1人もいません。もう一度いいますが、分った上で、フィルムメイカーをやっているのですが。

    こういうことを、ブログで書くのもなんだなあ、と思っていたのでしたが、今日は思い切って書いていしまいます!毎日のビクラム・ヨガがなければ、きっとストレスでどうにかなっているかもしれない。

    さて、ご存知の皆様も多いとおもいますが、東京での上映もおかげさまで、ロングランにはなりました! 

    …が、私が配給会社のアップリンクさんに自ら提示した2000枚のチケットセールスを保証するかわりに、DVDの販売権利をもらう、ということにした、2000枚という数字からはまだまだかけ離れています。(右横のカウンターを参照ください) 2000枚に到達できないと残った枚数は自腹になってしまうので、是非とも是非ともご協力をお願い致します。
    **この提案は私が自主的にアップリンクさんに申し出たもので、無理強いとかは一切、されていませんことを、ご了承ください。アップリンクさんは真摯に全てを協力してくださっており、私たちはよい関係を築いています。

    この2000枚というのは、アップリンクさんの劇場やプレイガイドで購入していただいた場合にはカウントされず、宣伝協力をしていただいている龍村仁事務所から前売り券を予約登録していただいた場合のみにカウントされることになっています!

    皆様、お願いです。どうか、どうか、お友達や同僚のかたがたに、前売り券をこのサイトから予約(ここをクリック!)して、「雪の下の炎」を見に行かれるように薦めて頂けると幸いです! 劇場に行く2日前までに登録していただければ、直接会場でチケットを受け取れることになっています。


    「雪の下の炎」渋谷アップリンクでの上映スケジュール
    渋谷アップリンクさんへの行き方地図

    5月23日(土)~5月29日(金)
    10:45/14:50/18:30

    5月30日(土)~6月5日(金)
    10:45/14:50/18:30

    6月6日(土)~6月12日(金) 1日1回上映
    平日 11:15 / 土日 11:40

    6月13日(土)~6月19日(金) 1日1回上映
    平日 11:15 / 土日 11:40

    6月20日(土)~6月26日(金) 1日1回上映
    平日 11:15 / 土日 11:40

    ※6月27日(土)からの上映スケジュールは未定です。


    よろしくお願い致します!!!!

    また、東京以外での上映も決まりつつあります!やったね!多くの人々にパルデンさんのストーリーを拡げることができてとても嬉しいです!
    映画を待っていた皆さん、お友達、ご家族などお誘いあわせのうえ、劇場にお越し下さいませ! 以下の地域にお住まいのお友達がいらっしゃれば、メールなどでお知らせしていただければ幸いです。

    京都

    京都みなみ会館

    2009年6月5日(金)~6月12日(金)

    京都市南区西九条東比永城町78
    TEL:075-661-3993
    http://www.rcsmovie.co.jp/


    沖縄

    沖縄桜坂劇場

    2009年6月6日(土)~6月12日(金)

    那覇市牧志3-6-10
    TEL:098-860-9555
    http://www.sakura-zaka.com/


    長野

    松本CINEMAセレクト

    2009年6月28日(日)

    松本市中央1-18-1
    TEL:0263-98-4928
    http://www.cinema-select.com/


    大阪

    第七藝術劇場

    2009年7月4日(土)~7月17日(金)

    大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティビル 6F
    TEL:06-6302-2073
    http://www.nanagei.com/


    岡山

    シネマ・クレール

    2009年7月11日(土)より

    岡山市丸の内1-5-1
    TEL:086-231-0019
    http://www.cinemaclair.co.jp/

    2009年5月24日日曜日

    long weekend

    アメリカはメモリアルデーのため、ロングウィークエンド中です。

    不況だし、みんなバケーションしないのかな、と思っていたけれど、NY近郊ビーチでつかの間の休日を楽しむため、金曜日の交通機関は激混みだったよう。だから、ヨガに行っても、普段とは段違いにすいていてびっくり。前は人がいないほうがいい、と思い込んでいたけれど、実は沢山入ればいたで、場のエネルギーが増して良いヨガができたりもするんだよね。うん、腕がぶつかろうが、隣の人の汗が私のマットの上にたれようが。それにとうとう、半年のunlimited yogaクラスもお支払いをしてきましたので。
    相当な金額だけれども、キャッシュで払うとプラスティックと比べて130ドル以上安くなるので、銀行からお金をおろしてきました。5月スペシャルで636ドルで半年間、unlimitedでヨガクラスがとれて、毎回タオル無料でヨガ・マットのストレージがつくの。1クラス分が25ドルだから、相当お安いことは確実なんだけれども、一気にこれだけの金額を払うのはものすごくイタい。でも、身体に良いことにはかえられない。
    でも、友達が良いアイディアを思いついてくれて、私の誕生日が来月なんだけれども、そのときにプレゼントの代わりに私のヨガ基金に「寄付」してもらおうと。全額は無理としても、半分くらいはなんとかなると思っています。

    そんななか、友達のほとんどは街に残っている。だからバーベキューやホームパーティーのお誘いやなどが沢山舞いこむのだけれど、今日はあいにく雨があとで降るかもで明日に延期にする人もいる模様。私は友達の家でヨガ後モモパーティーをします。

    つかの間のホリディを楽しむぞよ。

    2009年5月17日日曜日

    名古屋での上映がはじまりました!

    名古屋のみなさん、「風の馬」とともに「雪の下の炎」が名古屋シネマテークで上映されています。
    5月22日までみたいなので、名古屋付近の方は是非ともこの機会に映画を観てくださいねー。

    2009年5月16日土曜日

    JWAVE の番組

    みなさん、土曜日おめでとう!

    東京滞在中に、ありがたいことに沢山取材を受けさせていただいていたのですが、今日アップリンクさんからテレビ、ラジオなどのDVDフッテージが届きました。

    色々見ていて、どうしても政治的に見られてしまうこの映画を果敢にも(CS枠でね)とりあげてくださった皆様に心からお礼を!

    今回、4月21日放送のJWAVEのTomorrowlandが提供しているFind Tomorrowという番組に出していただいただいたのですが、そのCDが届いたの。
    で、私、前にも書いたけれども昔、よくJWAVEを聞いていてねー。モーリーさんのEarly Morley Birdに出させていただいたこともすごく嬉しかったのだけれど、今回収録CDを聞いていて、改めて映像と違ったラジオの「音」の力というのを感じたのでした。もちろん、構成もすばらしいのだけれど、登場している自分でさえインスピレーションが頭の中をかけめぐったよ。拍手!
    しかもTomorrowlandは私が贔屓にしていたブランドで、高いからあまり手がでなかったけれど、日本に帰ったときにはチェックしているところよ。

    たしか、ネットに載せてよし、というお許しをいただいたと思うので、ぜひ聞いてみてください。
    関係者の皆様、もし問題があればご指摘を。

    こちらから

    2009年5月15日金曜日

    南アフリカ、ダライ・ラマへの前言撤回「いつでもどうぞ」

    ヨガから帰ったらこんなニュースが!
    政権が代わった南アフリカ、新任の外務大臣がダライ・ラマ法王へのビザ禁止令を解除したそうだ!
    やったね。

    BBCから 
    South Africa in Dalai Lama U-turn

    スー・チーさんとブルマの政治囚の釈放署名

    湖を泳いだアメリカ人は本当に「自ら」の意志でやったの? 去年泳いでいったときは追い返されたというけれど、今回は「疲れたので休ませてくれ」とまで嘆願したというではないか。このへんのストーリーをもっと知りたい。

    署名です。

    2009年5月13日水曜日

    スー・チーさんを尋問へ

    以前に書いた父親がイラン人、母親が日本人のアメリカ国籍の女性ジャーナリストRoxana Sabeliさん(31)は数日前に釈放されたが、ミャンマーのスー・チーさんの拘束期限がせまり、軍政は延長を狙っている。

    以下朝日新聞より抜粋

    【バンコク=柴田直治】ミャンマー(ビルマ)の軍事政権は14日朝、民主化指導者アウン・サン・スー・チーさんをインセイン刑務所内の裁判所に連行した。新たな刑事訴追へ向けた尋問手続きに入る模様だ。

     スー・チーさんのヤンゴンの自宅に今月上旬、米国籍の男性が侵入したが、スー・チーさんが当局に報告することなく男性の滞在を認めたことについて、軍政は治安維持を目的とした国家緊急事態法違反などに問えると判断したとみられる。

     スー・チーさんと同居する家事手伝いの女性2人も連行され、スー・チーさんの弁護士も同日出廷した。野党・国民民主連盟(NLD)も軍政が訴追手続きに入るとの見通しを示した。

     裁判所では尋問手続きだけが行われるのか、同日中の判決を経て自宅軟禁から刑務所への収用に切り替えられるのかなど、手続きの詳細については不明だ。

     スー・チーさんは03年5月に国内の遊説先で国家防御法違反容疑で拘束され、同9月から自宅軟禁されている。今年中に拘束期限が来るが、総選挙を来年に設定する軍政はスー・チーさんの解放先延ばしを狙っているとみられる。

    ビクラム、ビクラム、ビクラム。

    続いています、ビクラム・ヨガ。
    友人がいたりして、先週末はなかなか行けず4日続けてパスしたので、昨日からまたスタート。
    4日サボると、顕著に体が弱くなっているのが分る。しかも、水をあまり飲んでいないのでstanding bowのころから、目の前にスポットが見え始めたのだった、昨日は。 がんばって出来るだけポーズを続けようとするが、めまいがして座り込むこと数回。おでこは床につかないが、結構好きなStanding separate leg stretchingでも「努力をする」ことも出来ず、座る。まあ、別にこういう時はしょうがないのだけれど。驚いたのは、私が前にちょこっと口喧嘩した同居人の弁護士が来ていたこと。そういや、ちょっとビクラムとか好きそうな感じがしたわ。今度はこれをサカナに仲直りでもするか。

    でも、今日は良かった。お昼すぎのクラスをとったのだが、人があまりいないので自分の全身を鏡で見れて、まだまだだが昨日よりは集中できた。課題はstanding head to kneeだね、引き続き。とにかくlock the knee!!!そしてCamelのポーズが最近のお気に入り。あそこに辿りつくまでは地獄のような道なりだが、これをふんばり、がんばって呼吸をしながらお腹をぐんぐん突き出していくのが、気持ちいい。
    発汗を十分にして、最近のお気に入りのココナッツ・ウォーターVita Cocoをぐびぐび飲みながら帰宅し、仕事のつづき。Zicoは高いのでね。
    ココナッツ・ウォーターは素晴らしいです。なにせカルシウム、カリウムなどの電解要素が5つも入っていて、バナナ一本分よりも沢山のカリウムが含まれ、スポーツドリンクの15倍の電解要素が含まれているのだから、汗をたくさんかくビクラムにこれ以上あったドリンクはないのです。シュガーも含まれていませんよ。明日もこのように、春の発汗生物として生きる予定です。

    2009年5月10日日曜日

    満月

    週末前にどたばたがあり、すっきりしないまま週末をむかえた気がするー。
    DCに行っていたアムスからの友人が戻る。
    彼がずっとダラムサラに住んでいたこともあり、チベットサポート周りの人たちと密に会い、飲んで、語った週末だった。

    面白い話。
    アムスから来た友人Jはバード・ウォッチャーでもある。彼はダラムサラに住んでいる間、カングラ地方の鳥を観察した本まで執筆した。写真入りのすばらしいデザインの本だ。
    で、これは、金曜の夜にSFTの人たちとJと出かけた夜のはなし。テンドルの(いま、日本にいるね)エベレストの講義活動ビデオの話をしていたのだが、ラドンが笑いながら「Jったら、あのビデオでテンドルの後ろに映っている鳥から目が離せなかったっていうの。さすが、バードウォッチャーよねー」。鳥? 鳥なんてあれに映っていた?
    すかさずJは「テンドルがしゃべっている後ろで歩いている鳥は××といって、△△を渡りあそこにやってくるんだ。白くてわりと大きな鳥なんだ。目が離せなかったね」という。
    試しにiphoneでyoutubeにのっている画像をみんなで見てみると、なるほど、テンドルの後ろにはデジタルで「われわれ」になった白い「物体」が「動いて」いて、大笑いに。
    テンドルの決死の講義活動を、バードウォッチャー兼チベット・サポーターが見ると、違うものがみえるのだろう。
    ま、鳥があのビデオに映っていることを知っている人はたぶん彼の他に1人もいなかっただろうけれどね!


    今日は夜3時半に家に帰り、7時に起床。朝8時に家を出て、飛行機に間に合うように、ぶらぶらと歩きながら、地下鉄の駅まで送っていった。
    あまり密には会えなくても、昔から知らなくても、「なつかしい魂」がたくさんあり、濃い時間をどばっと過ごしたりしながら、人生をすりあわせていくのが、楽しい。

    また、来てほしいな、J。

    2009年5月7日木曜日

    僧ジグメ・グリが釈放された!!

    前にブログに書いた、ラブラン寺のジグメ・グリ僧侶が釈放されたそうです!
    イギリスのタイムス紙からの記事です。

    中国当局は、告訴無しに拘留されていたチベット僧を、中国でもっとも著名なふたりの人権弁護士からの圧力により釈放した。

    ジグメ、42歳の僧侶は5月2日に釈放され、その一日後、そして、数十人の警察が彼の部屋を捜索し、1年の間に2度に渡って連行された半年後に、彼の僧院に帰還した。

    Li Fangping、二人のうちのひとりの弁護士は先月この僧侶の件をとりあげ、The Times紙に「彼が釈放されたのは、ある部分証拠が不十分だったからだ。3月14日の事件後に彼がどのように拷問されたかを話したが、これが罪に問われるには不十分だった。彼はいま釈放されている」…


    法のエキスパートたちは、このような動きは中国の裁判では珍しいことで、いままでになく活発な弁護があったのと、このケースが国際的なパブリシティをひきつけたことが、司法官たちに判決についての議論を促したことが表されている、と語った。

    抜粋翻訳終わり

    ==

    中国人の人権弁護士は素晴らしい! この波が全土にひろがるといいね。

    2009年5月4日月曜日

    ここ数日

    アムステルダムからオランダ人の友人が来て、週末はうちに泊まって行った。
    彼はダラムサラに17年も住んでいた強者。チベット語も堪能で、柔軟な精神をもち、ダラムサラのゴミ処理システム革新をし、チベットから来たチベット人たちの記録をつけたり、マメな作業をずっとして来た心優しい人。
    おみやげ何がいい?と聞かれたから、大好きなキャラメル入りのワッフル、karamelstroopwafels met roomboterestoop というお菓子を買って来てもらう。このお菓子にはチベットがらみの思い出が。
    チベットに一緒に行ったクルーが、これをチベットに持って来た。
    毎日、ふるわない食事で喘いでいたときに、これを開けて食べてみたら、あまりの美味しさにみんなで悲鳴!
    持って来た本人もおみやげでもらったものだったから、味を知らなかったそう。知ってたら、みんなで分けてなかっただろうに。

    彼がDCのコンファレンスに発つ前に、元チベットの囚人の尼僧ガワン・サンドルさんとそのお兄さん、そして友人たちとご飯を食べに、ジャクソン・ハイツへ。ガワンさんのお兄さんとは、彼らがダラムサラにいて、ガワンさんがまだ囚人だった頃からの知り合いだそう。ふたりで、ガワンさんの身を思い、泣きに泣いた夜もあったんだそうだ。
    ガワンさんが釈放されて、はじめてお兄さんと電話で話をしたとき、彼女はお兄さんがなにを言っているのかわからなかったそう。
    お兄さんは亡命チベット人たち特有のチベット語を、早口でしゃべるから、ずっとラサの牢獄にいたガワンさんは困惑したのだ。今は、もちろん、それにも慣れた、と言っていた。
    ガワンさんは凛としていて、寡黙な女性だけれど、言うことはびっしりと言う、素晴らしい女性。お兄さんは、とてつもないエネルギーを持ち、弾丸トークをぶちまけ、人を笑わせるのが大好きな人。
    ふたりは、今一緒に住んでいて、とても幸せそうだ。



    ダライ・ラマ法王がNYにいらしていて、連日イベントが。
    私は10月のティーチングに行こうと思っていたのだが、たまたま友人がチケットをくれた。これは、ラッキーと、ダライ・ラマ法王と元国連難民高等弁務官のメリー・ロビンソンさんの対談を聞きに行った。
    法王は疲れていらっしゃったみたいだけれども、沢山笑顔をふりまいていらっしゃった。

    法王がホールに現れるとき、いつも泣きそうになる。ダラムサラでインタビューをしたときには泣かなかったのに、沢山人がいるところでは、たぶん、観客の発する荘厳なエネルギーに圧倒され、涙が出そうになるのだと思う。
    外は雨模様で、肌寒かったが、ホール内は冷房が効いている。法王は「前にアメリカに来て真夏に冷房が効いたホテルで講演をして、薄いショールをしてきて後悔したことがあったから、今日は厚めのショールをしてきた」と笑いながらおっしゃって、むき出しの右腕をカバーされた。

    メリー・ロビンソンさんは90から97年にアイルランドの大統領をし、そのあと国連難民高等弁務官になった女性。ずっと中国に行きたくて、話し合いをしていたが、チベットに行きたいという彼女の要請に中国当局はなかなか、首を縦にふらなかったそう。ようやく1998年に了承され、中国に行けるようになり、チベットにも行った。そのときにチベット語に翻訳された世界人権宣言を持って行き、学校の先生たちに配った。学校の先生たちは人権宣言を知らなかったという。
    彼女は同行したスタッフに「こういう冊子を渡すのは(中国では)違法かもしれないですよ」と言われたけれども、無視して渡しつづけたそう。それを聞いた法王が、ハハハと笑い出し、「あなたも高い立場にいながら、分離主義者なのですね」とおっしゃって会場は笑いの渦に包まれた。
    外交をするうえで、高官たち本音と建前をはいつも使い分けているけれど、法王は彼女の正直な精神をとても評価していらした。

    また、環境問題で、先進国が出す汚染に、たいして責任のない後進国がより深刻な影響を受けているが、これをどう改善できるか、という質問をメリーさんが法王にすると、法王はすぐさま「分りません。あなたのほうがご存知なのではないでしょうか?」とおっしゃってまたもや大爆笑。

    貧富の差が広がる世界だが、ひとりひとりが助け合いの精神を持ち、なんらかのかたちで手を差し伸べることが大切、と法王はおっしゃっていた。また、アメリカ人たちは、どうかチベットを積極的に訪ね、その様子をメディアに語ってほしい、と最後におっしゃっていた。「お金がないなら、友達からお金を借りてまずはチベットに行き、そして帰ったらそれを記事にして売ったらどうだろう、ハハハ」と。

    法王のお話を聞いていると、その正直で率直な受け答えがいつも心に響く。素晴らしい時間だった。

    帰りにラサから留学しているチベット人の知り合いにロビーで会った。彼が本当に嬉しそうに「サイコーの一日だ!これからまた、チベット人たちと法王の会合があるんだ!」と言っているのを聞いて、胸がじんとした。

    法王はほんっとーに、いつも沢山ご旅行をされているが、体に差し支えないよう、法王の御健康と長寿を心からお祈りしている。

    2009年5月1日金曜日

    「保守だから人権派!」太田誠一氏インタビュー

    恥ずかしながら、私は正直、人権擁護法案というものが日本で話し合われていたのも知らなかった!
    福島香織さんによる、人権擁護法案を国会に提出しようとした太田誠一衆院議員のインタビュー、読み応えあり!
    (それに彼は去年日本人の政治家として唯一ダライ・ラマ法王に面会した人です)

    特に、この箇所、膝を叩いてしまった。

    以下、【福島香織のあれも聞きたい】「保守だから人権派!」太田誠一氏インタビュー(3)から抜粋

    ーー

    太田誠一氏「私は典型的な保守主義というか、一貫して、アングロサクソン的な意味のコンサバティスト。最初に胡錦濤氏と会ったときは、安倍晋三さんと塩崎恭久さんたちと一緒にいったんだけど。誰がみたってコンサバティブな集団ですよ。彼らは私がそういう考えであることを知っている。どうしてそういう誤解をしたのかというと、たぶん人権問題等調査会長をやっていることと関係がある。リベラル、コンサバティブに対するリベラル派だと思われているんでしょう」

    福島記者「−−その通りです。日本では人権問題を声高にいう人はリベラル派で、なぜか親中国派であるというイメージが先行しています。」

    ーー

    この「コンサバ」「リベラル」という、ある意味狭義のものの見方、あるいは「右翼」「左翼」というようなレッテルが、ヘルシーな議論や、自分でものを考える、ということから思考力を妨げていると思う。それはネット空間での議論が罵詈雑言などにつながる原因も産み出していると私は思っていた。

    このインタビューを読んで、太田さんという人間に興味をもちました。まだまだ、激論を生み出している人権擁護法案ですが、行く末をみていきたい。

    2009年4月30日木曜日

    日本人は差別をするか?

    チベット人の友人がこんな話をしてくれた。

    チベット人のTは日本人と結婚し、日本に6年間住んでいたが、最近アメリカに引っ越した。
    日本の永住ビザも持ち、仕事をして給料もそこそこに良かった。生活に不自由もなかったという。
    でも、問題があったそう。それは、彼には日本人が少し差別をするように見えたという。
    また「クレイジーなニュースも多い、社会が封鎖的であるように見えたし、人の視線に耐えられなかった、だから日本を出た」と彼は言ったそうだ。NYを歩いていて、彼は「なんて自由なんだ」と思ったそう。

    いわゆる明確な「差別」を日本人がするかと言ったら、違うかもしれない。だけど、在日韓国人が歩んできた歴史のことを思うと、差別は確かにある。日本に住んでいる外国人から、いかに日本に住むのが困難か、という話をよく耳にするのは本当だ。(逆のケースも沢山あるけれど) もちろん、出会う人たちにもよるのだと思うけれど、労働ビザや永住権のとりにくさにもあるし、たぶん島国根性というものが、潜在的にあるのかなあ、と思った。

    在日韓国人の問題も、ビザの問題も、日本社会の奥深くに隠れていて、表面上にでてくることはあまりない。ただ、最近のフィリピン人夫妻の強制送還の一件はある意味で、一部の日本人の在日外国人への意識を表層化した出来事だったのではないか。まず、この記事をネットで調べていると、コメント欄にある弁護士に向けた罵詈雑言がある。弁護士に対して異論を唱えることは自由だし、それは多いに尊厳をもって行われるべきだと思うが、ネットでの低次元な罵倒は醜い。

    このフィリピン人たちは違法に滞在していたわけだが、きっとそれをも知る沢山の良心的な日本人たちに支えられて生きてきたのだろう。これに関しては沢山の意見があるのだと思うが、私は彼らに特赦を与えて、なんらかの形で一度追放はあっても、また帰れるように、きちんと彼らの勤務先からの申請をとって、就労ビザを与えるなど、家族で日本にいれるようにしてあげるべきだと思った。

    アメリカでは1986年に違法滞在者への特赦(アムネスティ)が出て、280万人が永住権を得ることができた。今も、テッド・ケネディ上院議員がサポートする、1,200から2,000万人の違法滞在者を合法化する改革法案が提案されている。ま、この不景気のなか、近い将来、この法案が優先されることはないと思うけれど。

    先出のチベット人Tさんの話から、色々な日本社会の問題点を友人たちに語ることになったのと、「在日外国人が見た日本」という視線が、私が最近日本に帰ったときに体験したことと一部つながる部分があったので、ここに書いてみました。

    2009年4月26日日曜日

    ビクラム・ヨガ

    続いています…ビクラム・ヨガ!

    今日は4日目。
    毎日やっていると、体が痛いのはあるけれども、自分の精神と肉体がいかにばらばらになっているのかを感じる。
    だから、ここのところ4日間、気づくと昼寝をしていたりする。体に良いことをやっていても、こんなに寝ていたらだめじゃん、と思ったけれど、ビクラムの公式ウェブサイトによると、最初の数日間はデトックスのため、昼寝をしたりすることがあるらしい。2ヶ月くらいは毎日やったほうがいいとも書いてあるが?!

    私の友人はビクラムをやってもう7年目。彼女もフィルムメイカーで、いままで製作面から精神面までずーっと助け合ってきた。彼女は「ビクラムがなければ私の映画はなかった」というくらいに、ビクラムに執心している。そこから多くのdiciplineを学んだというが、見ていても、それは分かる。会ってからは「むりやり」スタジオに連れて行かれたこともあったが、ヴィンヤサに慣れている私は、ビクラムのとにかく厳しいスタイルをあまり受けつけず、自分のヨガをやっていた。

    今日のクラスは部屋がことさらにアツく、センセイもヨークシャテリアみたいに「小さくて無駄にうるさく熱い」ひと。旦那と一緒に来た初ビクラムの女性が顔面蒼白になっていて、これはまずいのでは、と思っていたら、先生は「外にでるな」という。ビクラムはとにかく部屋の中にいることが大切なので、それも分るのだが、段々とそのやりとりがエスカレートしていき、その女性はため息をついたり、顔をしかめたり、旦那に泣き言を言ったり、とにかく全てが目につきはじめ、先生の発言も「奥さんを愛しているのはわかるけれど、あまりしゃべらないで!」とか夫婦周りのことが多くなる。
    …気が散る。みんなのエネルギーもなんとなく、「気が散っています、いらいらしています、集中できません」系になってきたところ、この先生は「怒りが諸悪の根源です。ダライ・ラマ(ダリラマと発音した)もそう言っています。そういう無駄なエネルギーはなんの足しにもなりません」とか言う。… こういうのって、普通のヨガクラスでいうのは分るけれど、ビクラムでいわれるとむっとするだけでは、と思うのは私だけ? 

    結局この初ビクラムの彼女は一度部屋を出て、戻って来たが、座ってやる床の上のシークエンスは全てやっていて偉かった。

    最後のシャバサナはなるだけ長くやりたい、というかそういう気分になるのだが、今日はノックアウトされ、とにかく外に出たかったので出る。私が前に行ったビクラムのスタジオではドアを開けたり、窓を開けたりしてくれるのだけれど、ここはそれをやってくれないんだよね。更衣室に行くと、「成し遂げました」の雰囲気がより濃かった。冷水シャワーは素敵。

    32度もあった夏の陽気以上の日差しを体が痛くてふらふらしながら、でも気分は爽快に歩き、帰って昼寝した。

    2009年4月24日金曜日

    お仕置きとご褒美

    昨日からビクラム・ヨガに行き始めた。

    あまりにも体がなまり、不純物がたまりにたまっている感じがしていたのに、数ヶ月そのままでいたのだ。
    前はうちのアパートの近くにあるビンヤーサのヨガクラスでらくらーくやっていたのだけれど、それも続いたり続かなかったり。
    これじゃあ、いかん、と、昨日は朝10時からのコースに。
    室温40度湿度55%の環境では、慣れないポーズもやれば、立ちくらみもある。で、ポーズよりも、この立ちくらみが一番つらい。初心者だからだと思うけれど。
    鏡を見ていると自分の顔がなんだか「物体」となり、意識がすーっとなくなりそうな瞬間がきたりする。それをマットの上で必死に現実と自分の呼吸につなぎとめる。

    数年前にやったときは、なんとかポーズとかにも意識をもっていけた気がしたけれど、今回はあまりにも久しぶりすぎて、とにかく倒れないことに必死になった。そういうことに必死になっていると、なんでわざわざこんなつらいことをしているのか、とか今こんなに私がつらいときに、外を笑いながら闊歩してる人たちがいる、とかよけいなことを思うのだけれど(笑)、それはあかん。

    でも、終わったときはあまりにも気持ちがよくて、「俺のつけにしておけ!」とか言いたくなる。風を切って歩くと、ひとり到達感に微笑んでいたりする。それがビクラムの麻薬らしい。

    というわけで、今日もまた行ってきます!

    2009年4月22日水曜日

    日本の社会を禅僧が問う

    様々なことをネットで辿るうちに以下のYoutubeビデオに出会いました。

    (私も出していただいた)CS朝日「ニュースの深層」の2006年のプログラムで恐山の禅僧が出演しているものです。この番組すごいですねー。というか、今まで見たことがなかったので、今回いくつかのYoutubeでのビデオを見てびっくりしてしまった。

    このビデオに出ている、南直哉師というのはすごい売れ筋本を沢山出している茂木さんなんかとも対談をしている禅僧でいらっしゃるようですが、私は今まで知らない人だった。
    「仏教は生きる手段である」とか、「生きる決意がない限り禅は生まれない」とか、私も共感できることをおっしゃっている以上に、その禅問答並みの分析力が冴えに冴えていて素晴らしいと思った。



    南師のブログ発見!  

    2009年4月19日日曜日

    日系米国人女性ジャーナリストイラクでスパイ罪に問われ禁固刑決定

    父親がイラン人、母親が日本人のアメリカ国籍の女性ジャーナリストRoxana Sabeliさん(31)がイランでスパイの罪に問われ、禁固8年の罪に問われた。
    彼女はもともとBBCやNPRの現地コレスポンダントをしていたらしい。1月に逮捕され、そのときはアルコールを購入した罪に問われていたが、そのあと、公式の記者証を持たぬまま活動をしていた罪に問われ、10日間で「米国のスパイとして機密情報を流した」罪にすり代わった。今週の"secret one-day trial"(BBCによると)の後に8年の禁固刑に問われたという。
    父親は、「スパイだといえば、釈放する」とイラン当局側に言われ、彼女がそれに騙されてしまったのではないか、と言っている。

    せっかくオバマがイランとの関係を緩和しようと努力していたのに、今回のニュースは痛い。
    BBCによるとマフムード・アフマディネジャド大統領は異例のコメントを出し、このジャーナリストと他に捕まっているカナダ人ブロガーが自身を正当に弁護する権利をちゃんと持てるように、裁判のプロセスをちゃんとチェックせよ、との公式声明を検察側に出した。イラン政府内のアメリカとの関係緩和に反対する強硬派がこの事件をハイジャックしたのではないか、とBBCテヘランの記者は憶測している。

    産経ニュースから以下抜粋

    「深く失望」米政府 日系米国人ジャーナリスト禁固刑判決


     
    【ワシントン=有元隆志】米政府は18日、イランで日系米国人女性ジャーナリストがスパイ罪で禁固8年の判決を受けたことについて、「深く失望している」(クリントン国務長官)とイラン側の対応を批判した。イランとの対話を模索しているオバマ政権は冷水を浴びせられた格好で、関係改善の障害になる可能性がある。米政府はイラン側に女性の早期解放を求めていく方針だ。

     イラン革命裁判所で判決を受けたのはロクサナ・サベリさん(31)。父親がイラン、母親が日本出身で、イランと米国の二重国籍を持っている。6年前から米公共ラジオ(NPR)や英BBC放送で働いていたが、1月末にイラン当局に拘束された。

     イラン当局は当初サベリさんの記者証が失効していたと主張、後に「スパイ行為を働いた」として起訴した。イラン側はサベリさんが機密情報を米情報機関に流したとしているが、「容疑」の具体的な内容は明らかにしていない。

     イランに滞在中の父親のレーザさんがNPRに語ったところでは、サベリさんは15日に判決を受けた。出廷したのは判決の2日前の1日だけだったという。裁判所が担当弁護士に判決の結果を伝えたのは18日になってからだった。担当弁護士は控訴するとしている。

     レーザさんによると、サベリさんは1997年にミス・ノースダコタに選ばれた。イラン文化に関わる本の執筆を進めており、年内には米国に戻る予定だった。レーザさんは「非常に心を痛めている」と娘の無実を訴えている…

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