彼女はもともとBBCやNPRの現地コレスポンダントをしていたらしい。1月に逮捕され、そのときはアルコールを購入した罪に問われていたが、そのあと、公式の記者証を持たぬまま活動をしていた罪に問われ、10日間で「米国のスパイとして機密情報を流した」罪にすり代わった。今週の"secret one-day trial"(BBCによると)の後に8年の禁固刑に問われたという。
父親は、「スパイだといえば、釈放する」とイラン当局側に言われ、彼女がそれに騙されてしまったのではないか、と言っている。
せっかくオバマがイランとの関係を緩和しようと努力していたのに、今回のニュースは痛い。BBCによると、マフムード・アフマディネジャド大統領は異例のコメントを出し、このジャーナリストと他に捕まっているカナダ人ブロガーが自身を正当に弁護する権利をちゃんと持てるように、裁判のプロセスをちゃんとチェックせよ、との公式声明を検察側に出した。イラン政府内のアメリカとの関係緩和に反対する強硬派がこの事件をハイジャックしたのではないか、とBBCテヘランの記者は憶測している。
産経ニュースから以下抜粋
「深く失望」米政府 日系米国人ジャーナリスト禁固刑判決
【ワシントン=有元隆志】米政府は18日、イランで日系米国人女性ジャーナリストがスパイ罪で禁固8年の判決を受けたことについて、「深く失望している」(クリントン国務長官)とイラン側の対応を批判した。イランとの対話を模索しているオバマ政権は冷水を浴びせられた格好で、関係改善の障害になる可能性がある。米政府はイラン側に女性の早期解放を求めていく方針だ。
イラン革命裁判所で判決を受けたのはロクサナ・サベリさん(31)。父親がイラン、母親が日本出身で、イランと米国の二重国籍を持っている。6年前から米公共ラジオ(NPR)や英BBC放送で働いていたが、1月末にイラン当局に拘束された。
イラン当局は当初サベリさんの記者証が失効していたと主張、後に「スパイ行為を働いた」として起訴した。イラン側はサベリさんが機密情報を米情報機関に流したとしているが、「容疑」の具体的な内容は明らかにしていない。
イランに滞在中の父親のレーザさんがNPRに語ったところでは、サベリさんは15日に判決を受けた。出廷したのは判決の2日前の1日だけだったという。裁判所が担当弁護士に判決の結果を伝えたのは18日になってからだった。担当弁護士は控訴するとしている。
レーザさんによると、サベリさんは1997年にミス・ノースダコタに選ばれた。イラン文化に関わる本の執筆を進めており、年内には米国に戻る予定だった。レーザさんは「非常に心を痛めている」と娘の無実を訴えている…
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