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2010年4月14日水曜日
DVD発売しました!
とうとう世界でひと足先に、日本でDVDを発売しましたーーー。
これも皆様のご支援のおかげです! ありがとうございます!
長かった、この一年!
DVD配給権利を手元に残すため、あきらめるべきものは諦め、今に至ります。
中国語字幕をつけたり、豪華な!特典映像のメイキングを作ったり、チベットを知らない人にも手にとって頂けるようにデザインを変えてみたり、努力致しました!ジャケットデザインは、雑誌「クウネル」でおなじみの、女子の心をわしづかみにする料理本などをデザインされている天才、有山達也さんにやっていただけたのですー。
メイキングは本当は自分で編集するつもりはなかったのだけれど、本編の編集をしてくれたミリツァのお母様が亡くなられてNYにいなかったため、私がやることに。
ここにひとつ、エピソードが。
ミリツァは、セルビア出身で、今回のプロジェクトで初めてチベットに触れたわけだけれど、仏教に特に関心が深いタイプではない。編集しようとした矢先にお母さんの具合が悪化し、彼女はセルビアに帰ることになった。私は彼女を見送る時に「チベット死者の書」のDVDを渡そうとしたのだけれど、なんとなく気がひけて、それができなかった。でも、後からスカイプで話をして、ミリツァは「チベット死者の書」を読みはじめていて、お母さんにも読んであげていて、すごく精神的に助けられている、と言うので、実は「DVDを渡したかった」と言うと、「渡してくれれば良かったのに!」と言う。
セルビアに行く他の友人に頼んで、DVDを届けてもらい、お母さんもそれを見て、すごく心が安らかになったという。
彼女の2週間の滞在がどんどん伸びていき、あるとき、お母さんの病気が治るお祈りをチベット僧にしてもらおう、と思いつき、知り合いに頼み、NYの私の家にチベット僧に来て頂いた。スカイプで中継して、立ち上がる力ももうなくなって、ベッドに寝たままのお母さんにも見せてあげたいと、ミリツァも言うので。
お母さんは、しきりに「そんな遠い国の、見ず知らずの人が、自分のことをお祈りしてくれるなんて信じられない!」とすごく感動していたと、言っていた。
朝8時にうちにそのお坊さんが来た時、スカイプをつけたら、ミリツァが「母はもう亡くなりそう、、、」と言って来た。それから2分後くらいに、亡くなったというメッセージが届いた。
こちらは、お坊さんに急いで準備をして頂き、お祈りの内容をご冥福を祈るものに変えて頂いた。ミリツァはスカイプを通して、「私たちはどうすればいいの?座れば良いの?」と聞いてくる。「とにかくお母さんの周りに座りなさい」とお坊さんに言われ、私たちはスカイプで、お祈りをつづけるお坊さんを映し続けた。
彼女が後日NYに帰って来て、「あのとき、父も妹も私もどうしていいか分らなかった。でも、言われるままに座って、1時間お経を静かに聞いているうちに、段々と状況を受け入れることができて、3人の心が落ち着いた。あの祈りがなかったら、自分たちはただただ涙にくれて、打ち砕かれただけだったと思う。本当に良かった」と言っていた。
彼女のお母さんは2008年の雪の下の炎のトライベッカ映画祭のプレミアには来てくださって、とっても気さくで明るい人柄に本当に、あたたかさを感じていたので、本当にショックだった。そして、ミリツァとは夫婦のように苦楽をともにして、この作品を作って来たから、彼女の胸の痛みを思うと、やるせなかった。
でも、最近、彼女はすごく変わった。とてつもなく尊い存在を失って、悲しみにくれているのだけれど、その悲しみを、世界に対する慈悲の気持ちとして強く持ち、心をオープンに、強く生きている。いま、彼女はチベット仏教の教室にも通っているんです! 私はそういう彼女を陰ながら見守って、話し相手になるくらいしかできないけれど、本当にその強さに心が洗われている。
で、DVDの話!
メイキングを作る時、必要な膨大な写真やフッテージのデータが、あちらこちらのハードドライブに散在していて、改めてテープをデジタイズし直したりしたから、結局は自分しか分らない作業だった。
メイキングは、
・チベットを知り映画を作るに至ったきっかけ
・初めてのパルデンさんとの出会い
・ダラムサラ滞在の日々
・トリノのハンガーストライキ撮影の舞台裏
・チベット旅行の体力的につらかった思い出と息をのむような景色
・やっと実現したダライ・ラマ法王とのインタビューの裏側
・パルデンさんも招待されたNYのトライベッカ映画祭でのプレミアの様子
などなど、映画では見られない場面が満載です。
字幕も日本語、英語、スペイン語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語がついています。
是非ともお手にとっていただけたら光栄です!
(下の画像からDVDの購入できる、雪の下の炎の新しい公式サイトに飛びまーす!)
中国青海省の玉樹チベット族自治州玉樹県できのう地震があり、災害救援本部は死者数が589人に増え、負傷者も1万人を超えたと伝えられています。しか し、SFTのニュースレターで、現地からの情報だと、実際は4,000人くらい亡くなっている可能性もあるという… チベット亡命政府の代表や国際機関に アクセスさせるべきですね!
寄付はいろいろなところでやっているようです。
Tibetan Village Project: http://www.tibetanvillageproject.org
Tibet Relief Fund: http://www.tibetrelieffund.co.uk/
Machik: http://www.machik.org/index.php
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3 件のコメント:
ミリツァさんのお母様の話し、悲しいけどどこか自分が救われたように思います。玉樹大地震で打ちひしがれた自分に爽やかな安らぎを与えてくれました。ありがとうございます。
玉樹の人々に何もしてあげられない自分がもどかしいです。もしかしたら今頃、玉樹にいたかもなので…。とりあえずブルーブックでメッセージを添えて募金しようと思っています。
「強権との闘いは、まさに忘却との闘いである」という言葉がありますが、チベットの問題は本当に時間との闘いですね。
対岸の火事と傍観することは許されません。
それにしてもパルデンさんのお顔のありがたいこと!
いつまでも拝していたいお顔です。
月夜野さん、読んでくださって、ありがとうございます。ミリツァは今は、まるで悟った人みたいで、皆に笑顔をふりまいていて、本当にすごいんですよ。
Tetsuroさん、コメントありがとうございます。本当に、パルデンさんのお顔は、味があるのですよねー。
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